国立社会保障・人口問題研究所は4月26日、「日本の将来推計人口」の2023年推計版を公表した。前回推計よりも出生率は低下するものの、平均寿命が延伸し、外国人の入国超過増により人口減少の進行はわずかに緩和すると伝えた。前回は2017年推計。
今回の推計では、2070年時に、出生率高位推計で9,549万人、出生率中位推計で8,700万人、出生率低位推計で8,024万人となった。中位推計で2020年比31%減となる。
要因別の変化では、合計特殊出生率は、新型コロナウイルス・パンデミックで低迷。長期的投影水準は、前回推計の2065年で1.44から、2070年で1.36にまで低下すると仮定した。短期的には新型コロナウイルス・パンデミックで婚姻数が減少したこと等を受けて低調に推移するとした。
平均寿命は、2020年の男性81.58年、女性87.72年が、2070年には男性85.89年、女性91.94年に伸びることを中位として仮定。長期的投影水準は、2065 年に男性84.95年、女性91.35年とした前回推計から、わずかに伸びるとした。
国際人口移動は、日本人の出国超過傾向がわずかに緩和。外国人の入国超過数は、新型コロナウイルス・パンデミック期を除く近年の水準上昇を反映し、長期的投影水準は、前回推計の2030年で年間約69,000人、今回は2040年に約164,000人へと増加させた。
総人口に占める65歳以上人口の割合は、2020年の28.6%から 2070年には38.7%へと上昇。前回推計と比較では、2065年時点の割合からは変化なし。
前回からの比較では、外国人の入国増の影響が大きい。日本人人口に限定した参考推計では、中位で2070に7,761 万人。65歳以上人口割合は 40.9%にまで増加している。外国人の入国が想定を下回れば、日本人の総人口はさらに減少していくことになる。
【参照ページ】日本の将来推計人口(令和5年推計)
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