公正取引委員会は3月16日と17日、岡野バルブ製造とキャメル珈琲を下請法違反と認め、是正勧告を行った。
岡野バルブ製造は、自社が所有する木型及び金型を下請事業者に貸与していたが、当該木型等を用いて製造する部品の発注を長期間行っていなかった。この行為が下請事業者に無償保管させていると判断された。保管されていたのは合計330個。
キャメル珈琲は、オンラインストアで販売した商品の下請代金を下請事業者に支払う際に、下請事業者の責めに帰すべき理由がないにもかかわらず、「センターフィー」を下請代金の額から減額じていた。減額した金額は、合計58社で総額7,484,506万円。
また同社は、下請事業者から商品を受領した後、当該商品に係る品質検査を行っていないにもかかわらず、当該商品に瑕疵があるとし、当該商品を引き取らせていた。返品した商品の下請代金相当額は、合計46社に対し3,053,210円。さらに、人件費や保管費等の諸経費の一部を確保するため、「契約不適合商品処理負担金」の支払を求め、支払を減額。減額金額は、合計46社に3,130,160円。
なお同社は、減額した双方の金額は3月9日に支払わっている。同社は、小売店舗「カルディコーヒーファーム(KALDI)」を運営していることでも知られる。
公正取引委員会は3月1日、「令和5年中小事業者等取引公正化推進アクションプラン」を策定。昨年度実施の調査規模を拡大し、緊急調査を22業種11万社に対して行う。3月15日には調査協力を関係事業者団体約1,600団体に要請済み。また、2023年は執行強化のため、重点的な立入調査も実施する。
【参照ページ】岡野バルブ製造株式会社に対する勧告について
【参照ページ】株式会社キャメル珈琲に対する勧告について
【参照ページ】「令和5年中小事業者等取引公正化推進アクションプラン」の策定について
【参照ページ】円滑な価格転嫁の実現に向けた関係事業者団体向け要請文書について
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