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【イギリス】英政府、ブレグジット後のEU関係交渉方針発表。協調姿勢見せるも、独立性は堅持


 英政府は2月3日、2020年末のEU脱退後の同国とEUの関係に関する交渉方針を発表した。同国は1月31日、正式にEUを脱退。今回発表の方針は、自由貿易協定(FTA)の他、漁業交渉、安全保障、同国のEU事業への参画等、幅広い分野を網羅した。不当競争を避け、公正な競争環境の維持と確保を最重視するとした。

自由貿易協定(FTA)

  • 英国・EU間に関税、手数料、輸出入数量制限を行わない
  • 予期せぬ輸入急増や不公正な貿易慣行による損害から英国の産業を保護し、透明性のある適切な貿易救済を履行する。
  • WTOの「貿易の技術的障害に関する協定」に則り、技術規制、基準、規格、適合性評価プロセス、市場検査に協力し、規制による不要な貿易障壁の撤廃を行う
  • これまでの高度な「衛生と植物防疫のための措置(SPS)」を維持する。貿易上の実務的障壁を減らすため、国境付近では、特定分野において同様の規定に合意することが可能
  • 円滑な英国・EU間貿易に向け、すべての物品を対象とした通関協定を整備する
  • FTAに基づき、国際サービス提供と投資に関する障壁を最小限に抑える。最近の事例を基に、デジタル取引の支援も行う。
  • 英国・EU国民は共に、双方への短期出張を含む一時的入国、滞在が可能。同取り決めは、将来におけるポイント制移民システムに影響しない。
  • サービス分野の貿易における不要な障壁の緩和、実務手続きの合理化、適切な規制への協調に取り組む
  • 英国・EU間における専門資格の相互承認を行う
  • 企業と規制当局双方に対し、金融の安定性を担保すると共に、市場へのアクセスと公正な競争を担保し、金融事業者への透明性ある事業環境を提供する。
  • 国際協定に基づき、英国・EU間の運輸企業による相互のサービス提供を認め、モニタリングと執行に協力する。
  • 包括的FTAに通常含まれる内容を超える取り決めには合意しない。英国・EUは共に、特定分野における高水準の維持、国際的義務の遵守、貿易関係を歪める措置の回避を尊重する。

 

漁業交渉

  • 英国は、2020年末に独立した沿岸国になる。ノルウェー、アイスランド、フェロー諸島同様、EUに対し、水域へのアクセスと漁業の機会に関する交渉を年次で実施し、漁業関連の協調メカニズムも検討する。

安全保障

  • 英国・EU間の刑事問題における法執行と司法協力の枠組みへ合意する。欧州司法裁判所およびEU法は、いかなる形であっても英国の法制度の自主性を制約しない。

その他の協調

  • 航空事業の市場へのアクセス、航空の安全性、航空交通管制に協力する。
  • 個人や移民の越境の管理や社会保障の調整に協力する。
  • EUが2021年から2027年中期予算枠組み(MFF)のベースラインに合意すれば、英国は特定のEUプログラムへの参画を検討する。
  • 動植物検疫、民間原子力協定等、EUとの相互メリットが明白な事項へは早期に対応する。

【参照ページ】The Future Relationship between the UK and the EU

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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