スウェーデン保険大手Lansforsakringar(LFAB)は10月10日、投資運用のESG基準を策定し、石炭、オイルサンド、たばこ、武器関連の投資除外(ダイベストメント)基準を導入した。対象は株式と社債の双方。意思決定は9月25日に実施していた。同基準は、保険会社としての自社運用資産と、運用子会社の双方に適用した。
今回、投資除外基準として設定された条件は、
- 国際規範や条約違反に対する深刻な違反があり、対話を通じても好ましい結果とならなかった企業
- 核兵器、生物・化学兵器、クラスター爆弾、対人地雷、劣化ウラン弾、白リン弾等の問題性のある武器に関連する企業
- 一般炭(石炭)採掘及び石炭火力発電からの売上が5%以上の企業
- オイルサンド採掘からの売上が5%以上の企業
- たばこ製造の売上が5%以上の企業
同社の運用資産総額は、1,400億スウェーデンクローナ(約15兆円)。今回、除外基準に抵触し、ダイベストメントされた企業も発表された。国際規範・条約違反に指定された企業は11社で、米ウォルマートやブラジルのヴァーレも含まれる。武器関連では、38社。その中には、ボーイング、エアバス・グループ、ロッキード・マーティン、ダッソー、レイセオン、BAEシステムズ、ハネウェル・インターナショナル、韓国のハンファ、中国船舶重工集団等が含まれる。
一般炭では、約170社が指定された。その中には、米国や欧州、中国の石炭採掘大手企業の他、東京電力ホールディングス、関西電力、中部電力、九州電力、東北電力、中国電力、北海道電力、北陸電力、四国電力、沖縄電力、電源開発(J-Power)、出光興産が入った。
また、オイルサンド採掘では10社が、たばこでは、日本たばこ(JT)を含む16社が指定された。
【参照ページ】Exclusion Criteria and list of excluded companies
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