仏金融大手ナティクシスは9月23日、投融資ポートフォリオの気候変動インパクトを積極的にマネジメントするため、「グリーン・ウェイティング・ファクター」を導入したと発表した。ナティクシスによると、同種の制度を導入するのは世界初。
今回の制度により、同社の投資銀行部門と融資部門では、気候変動対策に資する「グリーン」と分類された案件には優遇措置を、気候変動を悪化させる「ブラウン」と分類された案件には悪条件を課す。具体的には、グリーン案件には、内部分析上のリスクアセット(RWA)評価を最大で50%減らし、ブラウン案件には、内部分析上のRWA評価を最大で24%高める。期待リターン率を調整することで、グリーン案件への投融資にドライブをかける。
ナティクシスは2017年11月に、同様の取組を開始すると表明していた。その後18ヶ月かけ、今回の手法を開発。9月16日に内部審査をクリアした。KPMGからも第三者認証を得た。RWA評価調整では、気候変動以外の、水、汚染、廃棄物、生物多様性も考慮する。適用対象は、投融資対象の官民を問わず、通常融資とプロジェクトファイナンスの双方。金融セクターが投融資対象の場合は適用しない。また、2020年中に、気候変動インパクトに関する具体的な目標を設定する。
【参照ページ】Natixis rolls out its Green Weighting Factor and becomes the first bank to actively manage its balance sheet’s climate impact
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