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【アメリカ】連邦政府の食品ロス50%削減プログラム、ウォルマート、ユニリーバ、ペプシコ等15社参画

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 米国農務省(USDA)と環境保護庁(EPA)は11月17日、食品廃棄物および食品ロスを2030年までに50%削減させるプログラム「U.S. Food Loss and Waste 2030 Champions」の第1号参画企業・機関を発表した。第1号に加わったのは、ウォルマート、ユニリーバ、キャンベル・スープ・カンパニー、ペプシコ、ケロッグ、ゼネラル・ミルズ、Ahold USA、Blue Apron、Bon Appétit Management Company、Conagra Brands、Delhaize America、Sodexo、Wegman’s Food Markets、Weis Markets、YUM! Brandsの全15社。

 同プログラムの参加企業は今後、各社の現在の状況を基準値とし、2030年までに各社に合った方法で50%削減を行い、進捗状況を測定し情報開示していく。食品廃棄物の定義が色々ある中、各社は国際機関3GFが制定したガイドライン「Food Loss & Waste Protocol(FLW Protocol)」を参照するよう推奨されており、同プロトコルが農務省と環境保護庁の事実上の公認ガイドラインとなった。

【参考】食品ロス測定・報告に関する基準「FLW Protocol」が制定、3GF(2016年6月30日)

 環境保護庁によると、毎日の焼却炉や埋立処理場に送られる廃棄物の21%は食品廃棄物が占めており、他のどの材料よりも割合が高いとのこと。毎日十分な食品を確保できない4,200万世帯を支援するために、栄養豊かな食べ物が廃棄物とならないように工夫する必要があるという。また、食品廃棄物は埋立処理場でメタンガスを発生させており、食品廃棄物を削減することで全米の温室効果ガスの20%が削減できる効果もある。

 農務省の推計では、小売店や家庭で廃棄される食品の量は、2010年時の全米の食品流通量の31%もあり、6,000万トン、金額換算で1,616億米ドル(約18.3兆円)もの食品が毎年廃棄されているという。そのうち、家庭での廃棄量は4,100万トンと74%を占めている。

 農務省と環境保護庁は、2030年までに食品ロス・廃棄物を50%削減させる政策目標を掲げており、企業に加えて、NGO、政府、個人消費者にも協力を求めている。米国では連邦、州、市など各レベルの政府において、食品廃棄物を削減するため衛生条件を維持したたま食品リサイクルなどを活性化する制度が整備されてきている。

 食品企業や小売店にとって、食品廃棄物は「必要悪」との見方もあるかもしれない。食品廃棄物があることで食品販売が増加するという面があるからだ。それでも、欧米の大手食品企業や小売店は、社会や環境のためであるという認識から食品廃棄物を減らす取組を加速化させている。

【参照ページ】USDA, EPA Announce U.S. Food Loss and Waste 2030 Champions

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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