マルハニチロは9月2日、栄養と水産物サプライチェーンの双方で2030年サステナビリティ目標を設定した。栄養プロファイリングに基づく製品栄養目標を掲げたのは、日本の水産大手では同社が初。
同社は今回、食塩、たんぱく質、不飽和脂肪酸に関し、日本政府が発表している各種の栄養摂取基準を活用し、自社独自の栄養プロファイリング・モデル(NPM)を策定。同社が販売している商品をNPMによって区分し、科学的根拠に基づく水準を超えている製品の売上をKPIとして、2030年度目標を設定した。
具体的には、食塩の観点で、対象加工食品のうち基準を満たす製品売上比率65%以上。たんぱく質の観点で、対象加工食品のうち基準を満たす製品売上比率45%以上。不飽和脂肪酸の観点で、対象加工食品のうち基準を満たす製品売上比率20%以上とした。これにより、不飽和脂肪酸やたんぱく質が豊富な水産物の栄養価値を訴求するとともに、減塩も進める。
加えて、栄養格差改善のため、咀嚼・嚥下困難な人への栄養摂取を支援する食品の普及を掲げ、対象製品の販売金額を2030年度までに2022年度比190%以上を実現する。
水産物サプライチェーンについては、MSC認証、ASC認証、BAP認証、MEL認証等のGSSI認証水産物の調達を積極的に進め、2030年度までに水産製品・水産物を含む全製品の売上比率を15%以上にまで高める。GSSI認証には、水産資源量に関する生態系影響と、労働者の人権の双方の観点が盛り込まれており、環境と社会の双方の面で、サプライチェーン・デューデリジェンスを強化する模様。
【参照ページ】2030年度における対象商品の売り上げ比率をKPI化
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