世界保健機関(WHO)は8月29日、エムポックス(旧称:サル痘)の感染が拡大している問題で、エムポックス診断薬メーカーに対し、緊急使用リスト(EUL)への関心表明の提出を要請した。すでにワクチン製造2社に対しては8月に関心表明が要請されている。
【参考】【国際】WHO、エムポックス感染で緊急委員会。感染国限定で暫定勧告発出(2024年8月23日)
【参考】【国際】WHO、エムポックスにPHEIC再宣言。新株出現。EUはMVA-BNワクチンをアフリカへ寄付(2024年8月15日)
【参考】【国際】WHO、エムポックス新株流行でEUL用意へ。ワクチンメーカー2社に協力要請、日本企業も(2024年8月11日)
EUL手続きは、「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態(PHEIC)」下で発動されるワクチン等の緊急使用承認手続き。発展途上国等では各国での薬事承認が下りていない医薬品が多く、リクス・ベネフィット・アプローチに基づき、緊急使用承認を発動することができるようになっている。
WHOは2022年以降、エムポックスの診断薬約15個を提供しており、そのうち4分の1以上がアフリカ地域に提供されている。WHOは今後数週間で、さらに3万個をアフリカ諸国に提供する予定。診断薬は検査施設で用いられる。アフリカでは、2024年5月以降、新たに6カ所の検査施設が設置され、主要都市から感染州への検査能力の分散化を図っている。このうち2つの検査施設は南キヴに置かれ、クレードIbと呼ばれる新型株に対応するために選ばれた。現在使われている診断薬は、PCR(ポリメラーゼ連鎖反応)検査型。
WHOは、エムポックス感染に対しては、人流の大幅な制限ではなく、適切な感染者追跡により対策が可能とみている。
【参照ページ】WHO urges rapid access to mpox diagnostic tests, invites manufacturers to emergency review
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