日本と東南アジア、オセアニアの全11カ国は8月21日、インドネシアのジャカルタ市で、アジア・ゼロエミッション共同体(AZEC)第2回閣僚会合を開催。共同声明を採択した。
アジア・ゼロエミッション共同体(AZEC)の加盟国は、日本、オーストラリア、シンガポール、タイ、マレーシア、インドネシア、ベトナム、フィリピン、カンボジア、ラオス、ブルネイ。AZECは、岸田文雄首相が2022年1月、創設構想を発表し、1年以上をかけ2023年3月に第1回会合が開催された。経済産業省としては、欧米とは異なるアジアの「エネルギートランジション」を打ち出すため、オーストラリアやASEAN諸国の支持を取り付けたい思惑がある。
【参考】【日本】経産省、アジア・ゼロエミッション共同体(AZEC)閣僚会合開催。共同声明採択(2023年3月6日)
日本政府は今回、AZECの原則として、「一つの目標、多様な道筋」という概念を再び強調。地理的、経済的、技術的、制度的、社会的、公平性等に鑑み、各国固有の状況、既存の目標や政策、開発上の課題を考慮した上で、カーボンニュートラルに向けては多様かつ現実的な道筋が存在することを再確認させた。
協力分野では、再生可能エネルギー、省エネルギー、バイオ燃料、持続可能な航空燃料(SAF)、水素・アンモニア、合成燃料、合成メタン、二酸化炭素回収・利用・貯留(CCUS)、省エネ性能の高い建物を例示した。国連気候変動枠組条約第28回ドバイ締約国会議(COP28)で国際合意となった「再生可能エネルギーの発電容量を世界全体で3倍、エネルギー効率改善率を世界平均で2倍」も確認した。
一方、天然ガスに関しては、…
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