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【国際】WHO、エムポックスにPHEIC再宣言。新株出現。EUはMVA-BNワクチンをアフリカへ寄付

【国際】WHO、エムポックスにPHEIC再宣言。新株出現。EUはMVA-BNワクチンをアフリカへ寄付 1

 世界保健機関(WHO)は8月14日、コンゴ民主共和国及びアフリカの複数国で急増しているエムポックス(旧称:サル痘)に対し、2年ぶりに2回目の「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態(PHEIC)」を宣言した。5月に新設された「パンデミック緊急事態」は宣言されていない。

【参考】【国際】WHO、エムポックス新株流行でEUL用意へ。ワクチンメーカー2社に協力要請、日本企業も(2024年8月11日)
【参考】【国際】WHO、改正国際保健規則合意。パンデミック緊急事態制定。パンデミック条約交渉は継続(2024年6月18日)

 エムポックスは、エムポックスウイルスによる疾患で、1970年にコンゴ民主共和国で初めてヒト感染が確認され、中央アフリカ及び西アフリカの熱帯雨林において齧歯類やサル等の間で感染環を形成していると考えられている。2022年に男性間性行為を介してヒト感染が拡大したことで、WHOは2022年7月にPHEICを宣言。しかし、その後、感染が継続的に減少し、2023年5月にPHEIC終了が宣言された。

しかし、2023年に致死率の高い新株のクレード1bが出現し、再び感染者が急増。2024年には2023年を上回るペースとなり、症例数は15,600人以上、死者数537人。クレード1bの感染は、すでにブルンジ、ケニア、ルワンダ、ウガンダでも確認されているが、臨床的に適合する症例の大部分が未検査のため、本当の症例数はもっと多いとみられている。

 エムポックスのワクチンでは、痘瘡ワクチンとして開発されたLC16ワクチンとMVA-BNワクチンが、WHOの予防接種専門家戦略諮問グループによって推奨され、複数の国で使用されている。LC16「KMB」は、明治ホールディングス傘下のKMバイオロジクスが、MVA-BNはデンマークのBavarian Nordicが開発し、ライセンスを保有している。

欧州委員会は同日、保健緊急事態準備対応機構(HERA)が、MVA-BNワクチンを175,420回分を調達し、アフリカへの緊急対応として寄付すると発表。また、Bavarian NordicもHERAにMVA-BNワクチン40,000回分を寄付した。MVA-BNワクチンの緊急時使用許可が下りているのは現在、アフリカの2カ国のみだが、WHOは先週、Bavarian Nordicに対し、同ワクチンの緊急時使用承認(EUL)のための関心表明書を提出するよう要請している。欧州委員会は、MVA-BNワクチンの有効性をアピールする狙いがあるとみられる。

 厚生労働省は現在、エムポックスを4類感染症に指定している。4類には他に、黄熱病、狂犬病、A型肝炎、デング熱、ニパウイルス感染症、マラリア、リフトバレー熱等がある。4類では、行動制限は一切なく、行政として宿主となる動物への消毒対策等が行われる。

【参照ページ】WHO Director-General declares mpox outbreak a public health emergency of international concern
【参照ページ】European Commission coordinates procurement and donation of 215,000 vaccine doses from Bavarian Nordic to support Africa CDC in addressing the Mpox outbreak in affected countries in Africa

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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