EUと国連は3月26日、カンボジア、インドネシア、マレーシア、タイにおける女性移民労働者、子供を中心とした危険にさらされているグループの権利を強化することを目的とした新たな人権イニシアチブ「PROTECT」を発足した。
同イニシアチブは、女性と子ども、リスクの高いグループの権利を強化することが目的。ディーセントワークを促進し、労働権の確保、女性と子どもに対する暴力の防止、人身売買により危険にさらされている人々の脆弱性を軽減することを目指す。
ASEAN地域には1,060万人の移民がおり、その半数が女性、130万人が子ども。女性移民労働者は、労働搾取、人身売買、暴力、ハラスメント等の課題に直面しており、非正規の仕事を斡旋され、社会的な保護が不十分であることが多い。移民労働者に同伴する子供たちは、虐待、搾取、人身売買のリスクが高く、子供を保護するサービスへのアクセスも不十分である。
同イニシアチブでは、EUが1,300万ユーロ(約26億円)を拠出し、2026年までの3年間のプロジェクトを展開する。プロジェクトを運営するのは、国際労働機関(ILO)、国連女性機関(UN Women)、国連薬物犯罪事務所(UNODC)、国連児童基金(UNICEF)の4機関。
支援する2つのプロジェクトは、2018年から2023年までILOとUN Woman、UNODCが行った女性移民労働者への支援プロジェクトと、2018年から2022年までUNICEFが実施した移民の影響を受ける子供への支援プロジェクト。また、4カ国の政府と連携し、法律や政策の強化、対象グループの権利をよりよく保護するためのキャパシティ・ビルディングやメカニズムの改善、情報やサービスへのアクセスを向上させる。
【参照ページ】New EU-UN ‘PROTECT’ project supports women migrant workers and children in Southeast Asia
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