日本企業14社は3月15日、「浮体式洋上風力技術研究組合(FLOWRA)」を発足した。浮体式洋上風力発電の共通基盤となる分野の研究開発で協働する。技術研究組合(CIP)は、複数の企業や大学・独法等が共同して試験研究を行うために、技術研究組合法に基づき、主務大臣認可により設立される法人。
同技術研究組合に参画した14社は、NTTアノードエナジー、東京電力リニューアブルパワー、関西電力、中部電力、JERA、九電みらいエナジー、東北電力、北陸電力、電源開発(Jパワー)、コスモエコパワー株式会社、東京ガス、丸紅洋上風力開発、三菱商事洋上風力、ユーラスエナジーホールディングス。今回は経済産業相が認可した。理事長には、寺﨑正勝・NTTアノードエナジー執行役員グリーン発電本部長が就任した。
同技術研究組合は、浮体式洋上風力発電の研究開発、サプライチェーン形成、普及には依然として多くの課題があることを踏まえ、複数の企業でコストとリスクを低減させるスキームとして、CIPスキームを活用。欧州でも浮体式洋上風力発電のコスト・リスクの低減に向けたJIP方式(発電事業者が主導する共同研究開発方式)が採用されており、それに倣ったものとなっている。
具体的な研究分野は、浮体システムの最適な設計基準・規格化等の開発、浮体システムの大量/高速生産等の技術開発、大水深における係留・アンカー施工等の技術開発、大水深に対応する送電技術の開発、遠洋における風況観測手法等の開発、その他業界としての共通課題に関する調査・研究。
CIPでは、賦課金により取得した設備は税制上の圧縮記帳が一定期間可能。また、要件を満たした場合、特許料等の減免制度の利用もできる。組合から株式会社等へのスムーズな移行も可能。さらに、組合員として参画する企業は、支払う賦課金にを、試験研究費として費用処理でき、法人税額から20%の税額控除も受けられる。
【参照ページ】浮体式洋上風力技術研究組合の発足について
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