欧州委員会は11月30日、半導体法に基づき、欧州の半導体エコシステムと欧州の技術的リーダーシップを強化する半導体共同事業体「CJU」を正式発足した。第1弾事業として、総額16億7,000万ユーロ(約2,600億円)の第1次補助金募集を開始した。応募締切は2024年3月初旬。同事業では、EU加盟国の資金も上乗せされ、33億ユーロに達する見込み。さらに民間資金も加わる可能性がある。
欧州委員会では今回、EU加盟国で構成し、欧州委員会に助言を行う欧州半導体委員会が初開催。CJUは主要実施機関として位置づけられており、欧州委員会とEU加盟国から2030年までに110億ユーロ(約1.7兆円)を管理する役割を担う。EUの欧州半導体構想では2030年までに総予算158億ユーロ(約2.5兆円)の予算を確保する計画を打ち出している。
CJUの予算では、商業化前のパイロットラインの設置や、半導体技術やシステム設計コンセプトを試験、実験、検証するための業界最先端の施設を提供する。また、EU全域の半導体設計企業向けにクラウドベースの設計プラットフォームを展開する。さらに、量子半導体の先端技術やエンジニアリングの能力開発、コンピテンシーセンターのネットワーク構築等も狙う。
第1次補助金募集では、7nm生産に向けた完全空乏シリコンの開発、2nm以下の先端半導体の技術開発、異種集積技術の完成、ワイドバンドギャップ半導体及び超ワイドバンドギャップ半導体の開発の4つが重点テーマとなった。
【参照ページ】Commission launches Chips Joint Undertaking under the European Chips Act¥
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