【国際】国連グローバル・コンパクト、水・衛生で企業向けアクションガイド。2030年危機への対処

　国連グローバル・コンパクト（UNGC）は11月17日、国連持続可能な開発目標（SDGs）のゴール6「水・衛生」の目標達成に向け、企業向けのアクションガイドを発行した。

　UNGCは国連グローバル・コンパクト（UNGC）は9月、国連持続可能な開発目標（SDGs）の達成に向け、企業に9つの具体的ゴールを掲げたイニシアチブ「Forward Faster」を開始。企業に賛同表明を呼びかけている。その一つとして「水レジリエンス」の項目があり、「グローバルな事業とサプライチェーン全体で水レジリエンスを構築し、2030年までに100以上の優先度の高い水ストレス流域で、集団としてポジティブな水インパクトを達成するために連携する」という目標が設定されている。

【参考】【国際】国連グローバル・コンパクト、「Forward Faster」開始。9つの具体目標。企業賛同受付開始（2023年7月27日）

　国連によると、ゴール6「水・衛生」通じて2030年に設定された水・衛生に関する目標を達成するためには、世界的な努力を現行の4倍に増やす必要がある。2030年までには、水の需給には40%のギャップが生じると推定されており、国内総生産（GDP）は、水リスクの結果、2050年までに一部の地域で最大6%減少する可能性まである。今回のアクションガイドは同目標の達成に向けたガイドとなっている。

1. 水関連基準の導入：企業は、水の使用と保全に関する業界の規制や世界基準を熟知し、「Alliance for Water Stewardship（AWS）」認証等の取得を進める必要がある。
2. 科学的根拠に基づく目標設定：科学的根拠に基づく目標ネットワーク（SBTN）が2023年から2024年にかけ、から、淡水の科学的根拠に基づく目標設定に関する新たなガイダンスが発表する予定。
3. 節水と廃水管理のベストプラクティス実施：各種のベストプラクティスを把握、実行
4. 水の再利用、リサイクル、循環のための実証済みの技術導入：イノベーションの一環として実施し、場合によってはコスト削減まで追求
5. 安全で強靭な水・衛生（WASH）へのアクセス確保：従業員やサプライチェーン全体に対し安全で弾力性のあるWASHへのアクセスを提供

【参照ページ】Five fundamental business actions to improve Water Resilience

株式会社ニューラル サステナビリティ研究所