米ジーナ・ライモンド米商務長官とエイモス・ホフスタイン大統領上級顧問は11月16日、「PGI IPEF投資フォーラム」を開催。世界インフラ投資パートナーシップ(PGII)とインド太平洋経済枠組み(IPEF)を組み合わせ、新興国での米国企業の投資機会を拡大していくと表明した。
【参考】【国際】G7サミット、「世界インフラ投資パートナーシップ(PGII)」発足表明。気候変動やジェンダー平等(2022年6月27日)
【参考】【国際】IPEF、サプライチェーン協定締結。人権を規定。クリーンエコノミーと公正な経済も進展(2023年11月16日)
米政府は今回、締結されたIPEFサプライチェーン協定と、今後締結予定のIPEFクリーンエコノミー協定、IPE公正な経済協定を支援するため、米国とIPEF加盟国は民間セクターとの関与を深め、新たなプログラム、インセンティブ、パートナーシップを通じて投資を動員していくと伝えた。その一環として、IPEF触媒資本基金を創設し、資金調達可能な気候変動プロジェクトのパイプラインを拡大していくと述べた。同基金は、融資デューデリジェンス、実行可能性のギャップ資金、その他の譲許的資本等、IPEFパートナーが共有する目的およびクリーンエコノミー協定の下での目標を支援するため、民間分野に資本を動員していく。
さらに米商務省は、これら3つの協定の下での目標を支援するため、インド太平洋地域のサプライチェーン強化、環境サステナビリティ促進、労働者のスキルアップ向上も、企業やNGOの関与や投資を動員するための新たな官民パートナーシップを開始すると表明した。
米政府は、IPEF加盟国の持続可能な経済成長を促進するための企業を支援する「PGI IPEF投資アクセラレーター」プログラムを創設したことも発表。米国はIPEF加盟国と協力し、特定された主要セクターをターゲットに、その国に合わせた投資アプローチを開発する。同プログラムでは、労働者保護と環境保全等を重視する。
今回のフォーラムには、KKRのジョセフ・ベー共同CEO、ブラックロックのラリー・フィンク会長兼CEO、シティグループジェーン・フレイザーCEO、グローバル・インフラストラクチャー・パートナーズの創業パートナーのマシュー・ハリス氏とアデバヨ・オグネレシ氏、TPGのジム・クルテ創業パートナー兼エグゼクティブ・チェアも出席。投資家を重視している姿も伺えた。米政府は、2024年から毎年IPEFクリーンエコノミー投資家フォーラムを開催する。
また、米政府は同日、「APEC最高経営責任者(CEO)サミット」も開催し、200人以上のCEOや経営陣が出席。「インクルージョン&インターコネクテッド」「グリーン&サステナブル」「レジリエント&セキュア」の3つの柱で各社がインド太平洋地域へのインフラ投資で宣言した。総額で500億米ドル(約7.5兆円)の投資宣言があった。
「インクルージョン&インターコネクテッド」では、アマゾン、グーグル、マスターカード、メタ・プラットフォームズ、マイクロソフト、マイクロン、NVIDIA、ユナイテッド航空、デルタ航空等が、「グリーン&サステナブル」では、アップル、ボーイング、シティグループ、エクソンモービル、グーグル、マスタカード、ペプシコ等が投資表明した。
【参照ページ】FACT SHEET: Partnership for Global Infrastructure and Investment (PGI) Indo-Pacific Economic Framework for Prosperity (IPEF) Investor Forum
【参照ページ】FACT SHEET: $50B+ of U.S. Private Sector Investments into APEC Economies, as well as Private Sector Contributions to Sustainability, Inclusivity, and Resilience
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