米ESG投資推進NGOのCeresは11月14日、金融機関向けのサステナブルファイナンスへの段階的な取り組み方法を概説したガイダンスを発表した。
同ガイダンスは、カーボンニュートラル経済への移行期間において米国の金融機関が行うべきアクションを概説したもの。2022年には気候変動に関するプロジェクトが化石燃料プロジェクトよりも多くの資金をデット市場で調達し、銀行や証券会社は33億米ドル(約4,940億円)の手数料を得たと推定。化石燃料プロジェクト関連からの手数料25億米ドル(約3,700億円)を上回ったと伝えた。
さらに、2022年8月には米国でインフレ抑制法(IRA)が成立しており、その後の状況はさらに良くなっていると見立てた。
同ガイダンスでは、金融機関が商機を逃さないためのアクションとして、「移行に向けた準備」「新しい商品とサービスによる顧客の確保」「移行戦略の展開」「ネットゼロ経済に向けた組織の最適化」の4つのステップを提案。特に、多くのリターンを期待できるテクノロジーやセクターをリストで提示した。
一方、アーリーステージのテクノロジーは金融機関のリスク許容範囲に収まらないことが多く、規制上の課題も多いと指摘。最終的にはリスクとリターンのトレードオフを定量的に評価するツールの開発が必要になるが、現時点では信用リスク、市場リスク、政治リスクを定性的に比較検討することが可能と提唱。また、気候関連の規制動向やアドボカシー活動も行うことでより具体的な商機を生み出すことができるとした。
(出所)Ceres
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New Ceres guidance helps financial institutions find and execute sustainable finance opportunities
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