EU上院の役割を担うEU理事会は10月23日、欧州グリーンボンド(EuGB)基準を制定するEU規則案を採択した。EU官報掲載の20日後に発効する。発行から12ヶ月後に適用される。
【参考】【EU】EU理事会と欧州議会、EUグリーンボンド基準規則で政治的合意。15%の柔軟性ポケット(2023年3月5日)
欧州グリーンボンド基準は、グリーンボンドに対する任意のラベル制度。EuGBで調達した全資金は、EUタクソノミーが確立しているセクターに関してはタクソノミーが整合している分野に100%充当する必要がある。但し、EUタクソノミーがまだ確立していない分野や、一部の特殊分野については、最大15%EUタクソノミーへの充当が免除される「柔軟性ポケット」制度を設けた。柔軟性ポケットは、数年後にレビューし、見直しの必要性を検討する。
同規則では、欧州グリーンボンド基準準拠のセカンドオピニオン(SPO)提供機関として活動する団体の登録・監督制度も確立する。EU加盟国域内以外で発行されるグリーンボンドも活用できる。
さらに同規則は、グリーンボンド市場全般におけるグリーンウォッシュを防止するため、EU域内で発行されるグリーンボンド、サステナビリティボンド、サステナビリティ・リンクボンドに対する自主的な開示要件も設定した。
グリーンボンド発行に関するガイドラインでは、国際資本市場協会(ICMA)のグリーンボンド原則(GBP)が存在している。EuGB基準は、GBPに替わるものではなく、GBPに加えて自主的に取得する高品質ラベルとして位置づけられている。同様の制度には、気候債券イニシアチブ(CBI)の気候債券基準(CBS)ラベルもある。
【参照ページ】European Green Bonds: Council adopts new regulation to promote sustainable finance
Sustainable Japanの特長
Sustainable Japanは、サステナビリティ・ESGに関する
様々な情報収集を効率化できる専門メディアです。
- 時価総額上位100社の96%が登録済
- 業界第一人者が編集長
- 7記事/日程度追加、合計11,000以上の記事を読める
- 重要ニュースをウェビナーで分かりやすく解説※1
さらに詳しく ログインする※1:重要ニュース解説ウェビナー「SJダイジェスト」。詳細はこちら