持続可能な発展を目指すグローバル企業団体WBCSD(持続可能な開発のための世界経済人会議)は10月13日、健康で持続可能な食糧システムに向けた協働促進イニシアチブ「Nutrient Density Alliance(NDA)」の発足メンバーになったと発表した。
Nutrient Density Alliance(NDA)は、米農業団体Soil & Climate Allianceが主導する新たなイニシアチブ。農作物の生産方法と栄養や人間の健康の関係性を科学的証拠に基づき伝えていく。これにより、農家や商品メーカーのリジェネラティブ農業への転換促進や、持続化可能な農業への啓蒙を進める。
Nutrient Density Allianceの他の発足メンバーは、ホールフーズ、Hunger Relief International(HRI)、Daily Harvest、メガフード、セブン・サンデイズ、アンカー・イングリーディエンツ、WISECode、Brazil's Harvest、ハンサム・ブルック・ファームズ。
Nutrient Density Allianceでは、食品・農業セクターの企業に対し、栄養強調表示規制への対応、魅力的な包装メッセージの開発、既存のリジェネラティブ農業検証プロセス間の整合性の確立等を進める機会を提供する。
国連食糧農業機関(FAO)によると、健全な土壌は健全な食糧生産の基礎とされ、近年、土壌の健康が作物の栄養素、人間の栄養に重要とする研究も増加。例えばユニリーバは、リジェネラティブ農業が作物の微量栄養素の質を向上させる可能性に関する論文を作成し、土壌有機物を増加させる農法で栽培された米の亜鉛含有量や、不足灌漑で栽培されたトマトのビタミンC含有量の増加に関する良好な証拠エビデンスを発見している。
WBCSDは今回の背景について、リジェネラティブ農業は土壌の保護と再生を両立させるため、栄養密度との繋がりへの理解を向上させることで、食品バリューチェーン上での協働促進を期待できると表明した。
【参照ページ】WBCSD joins the Nutrient Density Alliance
【画像】WBCSD
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