フィンランド製紙・木材大手ストラ・エンソとノルウェー花屋チェーン大手Mester Grønnは10月6日、プラスチック不使用の繊維成形型植物用輸送トレイ「PureFiber」を共同開発したと発表した。代替プラスチックを使用するよりも二酸化炭素排出量を削減できる。
Mester Grønnは、143以上のフラワーショップを持つノルウェー最大のフラワーチェーン。花屋業界では、植物の栽培に水が必要なため、プラスチックの高い耐水性が重視され、プラスチック削減が遅れている。また、使用されている黒色プラスチックは、原料の一部にカーボンブラックを用いているため、リサイクル施設に受け入れてもらえないことも多かった。
そこで両者はまず、可能な限りプラスチックの代替を進めるため、植物輸送に使用する使捨てのプラスチックトレーに着目。湿度に依らない高い剛性と弾力性、既存の物流の業界標準への適合、耐水性の基準を満たす繊維成形品の開発を3年間行った。
今回開発したPureFiberは、持続可能な北欧産の木材繊維を使用し、プラスチックとPFASは不使用。100%バイオエネルギーを活用し、スウェーデンで生産された。ライフサイクルアセスメント(LCA)結果でも、製造時に使用する化石燃料をバージンプラスチックおよび再生プラスチック比で45%から80%削減。二酸化炭素排出量は、56%から81%削減できるとした。数値のばらつきは、調査対象となった国の物流や廃棄物処理の差分。
【参照ページ】A new product cutting CO2 emissions up to 80% – Mester Grønn hopes PureFiber™ Horti tray will make a difference
【画像】Stora Enso
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