米調査大手ギャラップとウォルトン・ファミリー財団は9月14日、米国Z世代のウェルビーイング動向を把握するための調査結果を発表した。米国のZ世代は、以前の世代よりメンタルヘルスに悩む人が多く、また自身の生活の質が「繁栄している(Thriving)」と認識している人の割合も下がっていた。
同調査は、4月24日から5月8日まで全米50州及びワシントンDCの12歳から26歳の若者3,114人から回答を得た。質問票は住所を基にランダムで送付され、同種の調査としては過去最大。またギャラップは、同州の調査を過去にも実施しており、同じ年齢期での世代間比較が可能となっている。
現在の生活の質に関する評価では、10点満点で現時点で7点以上かつ未来について8点以上をつけた「Thriving」の人の割合は、Z世代が47%と半数を割った。過去にはミレニアル世代が59%、X世代が57%、ベビーブーマー世代が52%の状況で、現在71歳以上の「沈黙世代」が45%で現在のZ世代と同等だった。
Thrivingの学歴別の割合では、高校までが53%と高いが、高卒者及び大学進学者では同等に38%にまで低下。大学を卒業すると52%にまで浮上した。
メンタルヘルス及び精神的ウェルビーイングの状況では、「非常に良い」が20%しかおらず、「良い」を足しても64%にとどまった。これまで過去のどの世代よりも低い状況。負の感情の種別では、特にストレスや不安が多く、孤独や悲しさは相対的に少ない結果となった。また男女別では女性の方が負の感情が多かった。人種別では、アフリカ系が最も楽観的で、白人が最も悲観的だった。
感情への影響因子では、学校等に自身のゴールや夢を応援していくれる人がいる場合には、将来に楽観的なマインドになるという結果が出た。しかし、実際に将来に向けた準備ができていると回答した人は44%にとどまった。また、学校で将来の準備ができると答えた人は3分の1程度と低く、学校での時間の過ごし方に大きな課題があると示唆される結果となった。
【参照ページ】Voices of Gen Z: Perspectives on U.S. Education, Well-Being and the Future
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