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【国際】GRI、スタンダード200番台の改訂作業開始。ダブルマテリアリティの補助ガイダンス作成も

 GRIのグローバル・サステナビリティ基準委員会(GSSB)は10月5日、GRIスタンダードの200番台シリーズの改訂作業着手を承認した。経済的インパクトに関するスタンダードの改訂を目指す。

 同改訂では、3つのフェーズに分けて改訂を行う考え。まず、フェーズ1では「GRI201:経済パフォーマンス」。フェーズ2では「GRI205:腐敗防止」「GRI206:反競争的行為」「GRI415:公共政策」。フェーズ3では、「GRI202:地域経済でのプレゼンス」「GRI203:間接的な経済インパクト」「GRI204:調達慣行」を改訂していく。各々ワーキンググループの委員を公募する。応募締切は10月19日。

 GRIスタンダード200番台の改訂では、GRIは、GDP成長率、収益性、株主利益等の従来指標が不十分とみなされるようになってきていると認識。開示指標の検討では、国連持続可能な開発目標(SDGs)だけでなく、広範な経済的、社会的、環境的要因を考慮したより包括的なアプローチを取るという。

 またGSSBは、「GRI3:マテリアルな項目」の補助ガイダンスを策定する作業の開始も承認した。策定するガイダンスでは、GRIスタンダードが立脚するダブル・マテリアリティの観点から、組織の影響や長期にわたる累積的な影響が、組織の依存関係にどのように影響するかを検討できるようにする。特に、依存とインパクトに関連するリスクと機会を特定することを強調するとしており、自然関連財務情報開示タスクフォース(TNFD)が整理した依存とインパクトの概念をGRIスタンダードにも持ち込もうとするものと考えられる。

 他にも、策定を進めている「GRI304:生物多様性」の改訂では、パブリックコメントの募集が終了し、最後の詰め作業に入っている。最終的に2023年第4四半期に発行される見通し。また、セクタースタンダードでは「採掘スタンダード」の発行作業も進んでおり、こちらもパブリックコメントの募集が終了。2023年第4四半期に発行される見通し。

【参照ページ】Bridging the gap: achieving credible and comparable impact reporting

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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