米国務省と世界経済フォーラム(WEF)が2021年に発足したFirst Movers Coalition(FMC)は9月21日、二酸化炭素排出量がゼロに近い鉄鋼の購入を促す国際キャンペーン「ニアゼロ・スティール2030チャレンジ」を開始した。12月まで実施する。
同キャンペーンを運営するのは、FMCの他、ResponsibleSteel、ロッキーマウンテン研究所(RMI)、デロイト、ボストンコンサルティンググループ(BCG)、The Climate Group(TGC)、ミッション・ポッシブル・パートナーシップ。豪グリーンハウスが設計・主催する「グリーンハウス・チャレンジ・プラットフォーム」上で展開される。
同キャンペーンは、需要家企業からの賛同を集め、鉄鋼メーカーに対しニアゼロ鉄鋼の需要シグナルを送ることを狙っている。ニアゼロ鉄鋼では、クリーン水素を活用した水素還元製鉄、直接電気分解製鉄、炭素回収・利用・貯留(CCUS)の3つのソリューションに焦点を当てる。
FMCに現在加盟している87社は、すでに2030年までにニアゼロ鉄鋼を10%以上購入することにすでにコミットしている。米国では、RMIが9月20日、ニアゼロ鉄鋼調達のための「サステナブル・スチール・バイヤーズ・プラットフォーム」を発足しており、バイヤー主導の提案依頼書(RFP)に続く情報提供依頼書(RFI)を公表している。
同チャレンジでは、ResponsibleSteelの国際規格の脱炭素化進捗レベル4を採用し、規格の原則10「気候変動と温室効果ガス排出」を用いて評価することを、鉄鋼メーカーに求めている。
FMCのパートナーには、米国の他に、カナダ、英国、ドイツ、イタリア、スウェーデン、デンマーク、ノルウェー、日本、オーストラリア、シンガポール、インド、アラブ首長国連邦(UAE)の各政府が名を連ねている。
【参照ページ】The Near-Zero Steel 2030 Challenge Launches At New York Climate Week
【参照ページ】Major Corporations Come Together to Advance the First Commercial Batch of Sustainable Steel in the US
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