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【ブラジル】カーギル等加盟SCF、カンポセラードでの持続可能な大豆生産でパートナー5団体選定

 持続可能な発展を目指すグローバル企業団体WBCSD(持続可能な開発のための世界経済人会議)の「ソフト・コモディティ・フォーラム(SCF)」は9月27日、2022年11月に発足したカンポセラード地域の土地保全のためのイニシアチブ「ファーマー・ファースト・クラスター(FFC)」で、連携する実施パートナー5団体を発表した。

 SCFは、2019年2月に発足。コモディティ作物のサステナビリティ向上に関する共通の目標を設定し、定期的に進捗レポートを開示している。SCFは、カーギル、ADM(アーチャー・ダニエルズ・ミッドランド)、バンジ、中糧集団(COFCO)の商社子会社COFCO International(中糧国際)、ルイ・ドレフュス、バイテラ(旧グレンコア・アグリカルチャー)の6社で構成。最初のテーマとして、ブラジルのカンポセラードでの大豆生産を最優先課題と位置づけており、カンポセラードから購入した大豆に関して、直接購入と間接購入の割合、間接購入の場合において最初の購入地点まで追跡可能なものの割合、DCF大豆栽培の割合を公表している。

【参考】 【ブラジル】カーギル等SCF加盟6社、カンポセラードで森林破壊リスクゼロ大豆の生産スキーム発表(2022年7月17日)

 SCFは2022年11月に、西マトグロッソ、南マランハン、西バイア、トカンチンスのカンポセラード地域の土地保全のためのイニシアチブであるFFCを発足。FFCは、SCFランドスケープ協議会がガバナンスを主導。各主要農家に対し、土地保全に対する指導を行い、モニタリングと評価の仕組みの構築、農場レベルでの適格性基準策定とコミット等を展開している。

【参考】【ブラジル】カーギル等SCF加盟6社、2023年に主要間接サプライヤーでの第三者検証完了へ(2023年1月7日)

 今回、カンポセラード地域の森林伐採を削減し土地保全を行うための資金、技術、キャパシティビルディングを支援するためのパートナーとして、アマゾン環境研究所(IPAM)、Parque Vida Cerrado、Produzindo Certo、Solidaridad、Rede ILPFの5団体を選定した。パートナー団体は、大豆生産システムにおける持続可能な手法の定着を支援し、生産者同士や地元の重要なステークホルダーとのつながりを促進できるよう働きかける。今後の拡張性を考慮し、モニタリングと評価を徹底するとした。

 各パートナーの役割としては、アマゾン環境研究所は、原生林を保護する活動を行うカンポセラードとアマゾンの農家に財政支援を行うCONSERVプロジェクトを展開。マトグロッソ州、マランハン州で3年間実施され、FFCの長期的なビジネスモデルの開発を通して、7,000haの原生林を保護する。

 Parque Vida Cerradoは、西バイアの在来種の保護、研究を行う社会環境教育センターであり、Conecta Cerradoプロジェクトを共同で実施。同プロジェクトでは、荒廃した農地や牧草地の在来種を再生させ、地域の生態系の再生に貢献している。大豆農地における年間300haの在来種の再生、生物多様性のモニタリングと調査拠点の設置、地域コミュニティへの環境教育と研修の実施等の成果が期待されている。

 Produzindo Certoは、大豆サプライチェーンの環境及び経済面のサステナビリティを高めるためのソリューションを提供。セラードの土地に20%から35%の原生林被覆を義務付けるブラジルの森林法に則り運営されている。同企業のプロジェクトでは、240の大豆農家に技術支援を提供し、マトグロッソ、マランハン、バイア、トカンチンスの地域で合計40万haに対して持続可能な農法を提供し、森林法を遵守させることを狙う。
 
 オランダ国際NGOのSolidaridadは、より公平かつ持続可能なサプライチェーンを構築するためのソリューションを開発している。今回のプロジェクトでは、3年間で農家人と農村支援者90団体に対し、持続可能な農業に関する18の研修の開催を目指す。

 Rede ILPFは、ブラジル農業研究公社(Embrapa)と農業企業によって設立された団体。農地の生産性を向上させつつ、土地利用を最適化、多様化する可能性のある作物・家畜・林業の統合農法(ICLF)を推奨している。今回のパートナーシップにより、年間農家40人、農村支援者20団体、金融関係者10団体に統合農法の研修を提供する。また、西マトグロッソの農場10ヶ所で統合農法を促進するための資金支援の枠組みを整える。

【参照ページ】Farmer First Clusters: Partnerships for Sustainable Land Use in the Cerrado

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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