石油化学世界大手サウジ基礎産業公社(SABIC)、化学世界大手独BASF、化学世界大手英リンデは9月12日、世界初の電気加熱式蒸気分解炉(クラッカー)の大規模実証プラントの建設が、最終段階に至ったと発表した。プラントは2023年末完成予定で、その後段階的に試運転を行う。
【参考】【ドイツ】リンデ、SABIC、BASF、電気加熱式蒸気分解炉の大規模実証プラント建設着工。世界初(2022年9月12日)
同実証プラントでは、ドイツ・ルートヴィッヒスハーフェンにあるBASFの工場で、既存のスチームクラッカーの1つに完全統合。電気を熱源とし、オレフィンの連続生産を行う。炭化水素の処理能力は、1時間あたり約4tで、消費電力は6MWh。今回、最終段階として設置した変圧器9基は、実証プラントでのオレフィン生産に必要な再生可能エネルギー電力の熱変換に活用する。同プラントでは、二酸化炭素排出量を従来比90%削減できる見込み。
同プロジェクトは、EUの新型コロナウイルス・パンデミック復興予算「NextGenerationEU」からの資金支援プログラムを一環で、独経済・気候保護省から1,480万ユーロ(約23億1,884万円)の支援も受けている。
【参照ページ】BASF, SABIC AND LINDE REACH FINAL STEPS IN THE CONSTRUCTION OF THE DEMONSTRATION PLANT FOR ELECTRICALLY HEATED STEAM CRACKERS
【画像】SABIC
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