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【アフリカ】IRENAとAUDA-NEPAD、アフリカ地域での広域系統整備で協働。再エネ促進

 国際再生可能エネルギー機関(IRENA)と、アフリカ連合開発庁-アフリカ開発のための新パートナーシップ計画調整庁(AUDA-NEPAD)は9月4日、アフリカ連合(AU)が2015年に採択した未来目標「アジェンダ2063」及び国連持続可能な開発目標(SDGs)の目標7「クリーンエネルギーへのアクセス」の達成に向け、アフリカ諸国の施策を支援するパートナーシップを締結した。

 AUは2021年1月、「アフリカ大陸自由貿易圏(AfCFTA)」を開始。AfCFTAは、アフリカ全土の自由貿易体制として、アフリカ域内のサプライチェーンを強化し、植民地時代から続いている単純産品の先進国輸出というモノカルチャー経済構造からの脱却を図るために行動している。

【参考】【国際】世界経済フォーラム、人種差別、アフリカ経済、環境、AI等で新イニシアチブ発足。ダボス・アジェンダ(2021年1月31日)

 その後、AUは2021年6月、AfCFTA政策の1つとして、アフリカ大陸の電力セクターの持続可能な発展を促進することを目的とした「アフリカ統合電力市場(AfSEM)」を開始。AfSEMでは、現存する5つのパワープールの相互接続を実現させ、大陸全土をカバーする電力網の実現を目指している。同政策はAUDA-NEPADが推進し、EU持続可能なエネルギーのためのグローバル技術支援基金(EU-GTAF)、国際原子力機関(IAEA)、IRENAが支援している。


(出所)AUDA-NEPAD

 IRENAとAUDA-NEPADは、2021年のAfSEMの開始以来、5つのパワープール統合に向けた戦略ロードマップ「Continental Power Systems Masterplan (CMP)」の開発で協業。CMPでは、発電、送電に関するアフリカ大陸全土の長期計画と実現プロセスと、国境を超えた相互接続を可能にするための各国の電力政策支援を検討してきた。

 CMPの調査報告書は、現在の電力セクターへの投資規模では、2040年までにアフリカ大陸全体での電力アクセス100%を達成することは難しいと分析している。設備容量を現在の266GWから1,218GWへと引き上げる必要があり、そのために累積で約1.3兆米ドル(約192兆円)の投資が必要と見立てた。CMPは、次のステップとして、計画プロセスの強化を重点テーマとし、国レベルと地域レベルでの優先プロジェクトに対し、銀行からの融資プログラムの準備を加速させる予定。

 今回のIRENAとAUDA-NEPADのパートナーシップでは、CMPの実現に向けて、再生可能エネルギー電力を促進するため、アフリカ地域での広域系統整備の知見の共有とキャパシティビルディングを支援し、アフリカ諸国と地域組織の能力を強化していく。

 また、2021年3月にAUが採択したアフリカインフラ開発プログラム(PIDA PAP 2)の再生可能エネルギープロジェクトの実施の支援、IRENAが運営する発展途上国でのエネルギー移行促進マルチステークホルダー型気候変動ファイナンスプラットフォーム「Energy Transition Accelerator Financing(ETAF)」への参加支援も行う。

【参照ページ】IRENA and AUDA-NEPAD Join Forces to Advance Regional Interconnections in Afric
【参照ページ】African Union Launches World’s Largest Single Electricity Market (AFSEM)
【参照ページ】The African Continental Master Pla
【参照ページ】AU Assembly Adopts PIDA PAP II

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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