東京海上ホールディングス傘下の東京海上日動火災保険、MS&ADインシュアランスグループホールディングス傘下の三井住友海上火災保険とあいおいニッセイ同和損害保険の3社は、2024年1月から自動車保険料を2.5%から3%引き上げる。保険料引上げは消費税増税で実施された2020年1月以来、4年ぶりとなる。
引上げ幅は、東京海上日動火災保険が約2.5%、三井住友海上火災保険とあいおいニッセイ同和損害保険が約3%。引上げの理由について、新型コロナウイルス・パンデミックで減少していた交通量が回復したことによる交通事故増、及び物価高騰による修理単価の上昇に加え、中古車販売大手ビッグモーターによる自動車保険不正請求の影響も勘案したことによるものと説明しているという。
ビッグモーターの不正請求事案では、金融庁が7月31日、SOMPOホールディングス傘下の損害保険ジャパン、東京海上日動火災保険、三井住友海上火災保険、あいおいニッセイ同和損害保険、AIG損害保険、共栄火災海上保険、日新火災海上保険の7社に対し、保険業法に基づく報告徴求命令を発出していた。報告期限は8月31日に設定された。
特に、損害保険ジャパンに対しては、同社が7月28日、2011年度以降に累計で37人がビッグモーターに出向しており、年度最大では16人が出向在籍していたことが判明。また、ビッグモーターの不正請求への懸念で2022年6月に各社が事故車両の修理先としてビッグモーターを紹介するオペレーションを一斉に停止した際にも、損害保険ジャパンのみは2022年7月に再開していていたことにも注視している。金融庁は、損害保険ジャパンへの立ち入り調査を近々実施するとも報じられている。
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