カナダ細胞培養農業カルト・フード・サイエンスは8月17日、シンガポール代替魚スタートアップUmami Bioworks(旧Umami Meats)と連携し、ハイブリッド細胞培養キャットフード「Marina Cat」を発売すると発表した。
カルト・フード・サイエンスは、1983年創業。2022年にカナダ証券取引所に上場している。細胞培養農業関連企業の上場は北米初となる。同社は、細胞培養農業を社会に普及させるため、スタートアップへの投資及び事業支援を事業としている。
一方、UMAMI Bioworksは、2020年にシンガポールで創業。細胞培養での代替魚商品の開発及び販売を事業としている。同社は、カルト・フード・サイエンスはの出資先の一つ。日本法人の設立も予定しており、日本でも需要が高い、うなぎ、ハタハタ、鯛、まぐろ等、絶滅危機に瀕している魚種の開発に注力するとしている。
今回発売する「Marina Cat」は、カルト・フード・サイエンスが特許申請中の培養ペットフード原料「Bmmune」に、Umami Bioworksが培養したオーシャンスナッパーを配合。猫用の高たんぱく低カロリーのキャットフード。オメガ3、オメガ6、オメガ9の脂肪酸鎖を多く含み、猫の認知機能を向上させるという。また、DHAとEPAも豊富で、脳、視力、神経系の発達を促進することが研究で示されている模様。
キャットフード産業は、2008年時の統計で、原料となる生の水産物を年間248万t消費していると言われている。一方、たんぱく質危機が将来懸念される中で、人間でなくペットの食料安全保障も危ぶまれてきている。そこでMarina Catは細胞培養原料でのキャットフード開発に至った。
【参照ページ】CULT Food Science and Umami Bioworks Reveal World's First Cat Treat with Cell-Cultivated Fish
【画像】CULT Food Science
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