資源開発世界大手英豪リオ・ティントは8月9日、同社のカナダ鉄鉱石カンパニー(IOC)が販売する高品位鉄鉱石ペレットに関し、スウェーデンの水素還元専業製鉄H2グリーンスチール(H2GS)との間で複数年のオフテイク契約を締結したと発表した。同契約では、H2GSが生産した低炭素熱間ブリケット鉄(HBI)の一部をリオ・ティントが購入する。
H2GSは、スウェーデンのボーデンに一貫生産プラントを建設中。同社の製鉄プロセスは、まず、敷地内に電解槽設備を設け、再生可能エネルギーを電源とするグリーン水素を生産。そのままグリーン水素を用いて、水素を活用した直接還元方式により鉄鉱石から低炭素熱間ブリケット鉄(HBI)を生産する。さらに敷地内に設置されたグリーン水素を電源とする電炉で製鋼を行うというもの。これにより製鉄での二酸化炭素排出量を従来の高炉比で最大95%削減できる。プラントは2025年に操業開始予定。生産能力は2030年までに年間500万t体制を狙う。
H2GSにとって、建設中のプラントを商業軌道に乗せるためには、鉄鉱石の安定調達と、生産した鋼鉄の販売先の2つの確保が必要だった。今回、双方をリオ・ティントが担うことが決まった。
リオ・ティントは、H2GSから購入する鋼鉄を、同社の顧客に再販する。これにより、同社の顧客に対し、二酸化炭素排出量が大幅に削減した鋼鉄を供給できる体制を整えた。
【参照ページ】Rio Tinto and H2 Green Steel partner to accelerate the green steel transition
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