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【アジア】GSMA、2030年の地域モバイルネットの普及率は70%へ。格差拡大も懸念

 国際的な携帯電話通信業界団体GSMアソシエーション(GSMA)は7月24日、アジア太平洋地域における携帯電話のインターネット利用を分析した報告書を発表した。2030年までに5Gネットワークへの接続数が10倍に増加する見込みだが、格差も広がっている。

 同報告書は、アジア太平洋地域で、日本、韓国、インドネシア、マレーシア、シンガポール、インド、パキスタン、バングラデシュの8カ国における携帯電話のインターネット利用に関して分析した。

 携帯電話利用者は2022年から2030年の間に4億人増加し、21.1億人になると予測。携帯電話の普及率は2022年の62%から2030年には70%に上昇するものの、世界平均の73%には及ばない見込み。モバイルインターネット普及率も2022年の49%から、2030年には61%へと上昇。普及者を分母とした場合、4Gのカバー率は2022年の70%から2030年には55%へ、5Gのカバー率は2022年の4%から2030年には41%へと広がる。同じく普及者を分母とした場合、スマートフォンのカバー率も2022年の76%から、2030年には94%へと増える。

 但し、アジア太平洋地域の携帯電話の普及率は2022年時点で47%と低く、世界の他地域と比較して遅れている状況。特に高齢者のデジタルリテラシーの低さ、デバイスとサービスの価格の高さ、オンラインへの安全性への懸念等が普及のための課題だとした。


(出所)GSMA

 同報告書は、携帯電話セクターの市場規模は、2022年にはアジア太平洋地域のGDPの5%にあたる8,100億米ドル(約114兆円)だが、2030年には1兆米ドル(約140兆円)に成長すると予測している。5Gネットワークにより1,330億米ドル(約18兆円)がプラスされ、市街地、工場、電力網等のスマート化によりサービス業と製造業が恩恵を受けるとした。同地域における5Gネットワークへの接続の割合は、2022年の4%から2030年には41%に増加、14億人が利用すると報告した。

 同報告書では、携帯電話セクターにおけるVR(仮想現実)や拡張現実(AR)を含むXR(エクステンデッド・リアリティ)によるマネタイズの加速、生成AIの活用、サーキュラーエコノミー化、フィンテック等のトレンドについて国や企業の例を含めて紹介し、成長とイノベーションへの投資、デジタルデバイドの解消、コネクティビティ改善等に関する政策提言を行った。

【参照ページ】THE MOBILE ECONOMY ASIA PACIFIC REPORT

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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