英政府の設立のグリーンファイナンス研究所(GFI)は7月14日、自然ファイナンス促進プログラム「ネイチャー・プログラム(GFI Hive)」の下に、「自然のための金融機関グループ(G-FIN)」を発足した。20社が初期メンバーとして加盟した。
GFIは、生物多様性と経済の関係性を包括的に分析した「ダスグプタ・レビュー」が掲げる英国の主要な自然保護目標を2030年までに達成するには、440億ポンド(約8兆円)から970億ポンド(約17兆円)の追加ファイナンスが必要と推定している。世界全体では2050年までに8兆米ドル(約1,450兆円)を超える模様。
【参考】【イギリス】政府、生物多様性と経済の包括分析レポート「ダスグプタ・レビュー」発表。今後政策化(2021年2月8日)
英政府は3月、「グリーンファイナンス戦略2023」を発表しており、その中で、気候変動と自然資本の双方の観点から自然を軸としたソリューション(NbS)の分野に民間ファイナンスを大規模に動員していく政策を標榜。今回設立したG-FINは、具体的なアクションを実行していく場となる。
【参考】【イギリス】政府、グリーンファイナンス戦略2023発表。自然資本追加。UKタクソノミー策定へ(2023年4月30日)
G−FINの活動内容は、主に4つ。
- 2030年までに年間10億ポンドの民間自然ファイナンスを行う英税務省の目標に向け、進捗状況を追跡するための全国データベースの開発
- 統合性の高い国内自然市場の開発
- 英グリーンタクソノミーの開発において、土地・自然・適応システム諮問グループに対する提言
- 自然関連財務情報開示タスクフォース(TNFD)開示の英国での普及
初期加盟した20社は、バークレイズ、ナットウエスト・グループ、ロイズ・バンキング・グループ、スコティッシュ・ナショナル・インベストメント・バンク、UK Infrastructure Bank、ブリティッシュ・ビジネス・バンク、オックスベリー銀行、AVIVA、Abrdn(アバディーン)、シュローダー、フェデレーテッド・ハーミーズ、Impax Asset Management、オークハム・ウェルス・マネジメント、ラスボーン・グリーンバンク・インベストメンツ、クライメート・アセット・マネジメント(CAM)、グリーン・エンジェル・ベンチャーズ、ポセイドン・キャピタル、ファイナンス・アース、トリオドス銀行、UBSオプティマス財団。
【参照ページ】New UK Financial Institutions for Nature Group created to support investment in nature recovery
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