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【国際】ICMA、トランジションファイナンス・ハンドブックとSLBPを改訂。開示情報を明確化

 国際資本市場協会(ICMA)は6月22日、「クライメート・トランジションファイナンス・ハンドブック(CTFH)」と「サステナビリティ・リンクボンド原則(SLMP)」を改訂した。

【参考】【国際】ICMA、気候変動移行を資金使途のESG債に追加要件設定。発行体全体の戦略や目標等(2020年12月11日)
【参考】【国際】ICMA、グリーンボンド原則やソーシャルボンド原則の2021年度版発行。規範強化(2021年6月15日)

 クライメート・トランジションファイナンス・ハンドブックの改訂は、今回が初。気候変動に関するガイダンスや情報開示について、市場や各国政府の状況を踏まえてアップデートした。

 具体的には、まず、トランジションファイナンスは、グリーンファイナンスとは別のものではなく、グリーンボンド、サステナビリティボンド、サステナビリティ・リンクボンドの原則に沿った債券(GSSボンド)の中で、気候変動緩和領域を対象にした債券であるとの概念を明確化。一方、「トランジションボンド」のような名称を使うことは可とした。

 トランジションファイナンスについては、開示すべき推奨情報と推奨指標を6つ設定した。これにより、削減が困難な(Hard-to-abate)セクターに関しても、グリーンボンド等の発行を促進する狙いがある。

  • 組織全体の気候変動戦略や気候科学と整合性のあるCAPEX展開計画
  • 気候変動戦略と一致しない事業や製品に関する段階的廃止計画
  • グリーンボンドの適格グリーンプロジェクトカテゴリーで言及される等のグリーンCAPEX額及び今後の割合の変遷
  • 資産/売上/コスト/ダイベストメントのうち、グリーンボンド原則に沿うものの割合
  • 発行体の主要な資産や製品から排出される潜在的なロックインGHG排出量の定性的または定量的な評価
  • 炭素の内部コストに関する仮定
  • 従業員、地域社会、周辺環境への悪影響と、それらの悪影響を緩和するための関連戦略

 また、SLBPの改訂については、国債や公債を追加。それに伴い、SLBの情報開示項目のチェックリストも修正した。

 ICMAは今回他にも、ソーシャルボンド原則(SBP)を修正し、ターゲットとなる対象グループを特定することの必要性を追記した。グリーンボンド原則(GBP)についても、報告指標をアップデートした。

【参照ページ】The Principles announce updated guidance for transition finance and climate-themed bonds, and the integration of sovereign issuer considerations in the recommendations and tools for sustainability-linked bonds

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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