欧州委員会は6月8日、埋立廃棄物削減の各国目標について、2025年目標を達成できそうなのはEU27カ国のうち9カ国にとどまると予測。残りの加盟国に対し、対策強化を勧告した。
EUでは、廃棄物枠組指令と、パッケージ・パッケージ廃棄物指令で定められた2025年のリサイクル目標と、2035年の埋立廃棄物削減目標を設定している。2035年埋立廃棄物目標は一般廃棄物で10%未満。
2025年までの中間目標では、一般廃棄物全体でリサイクル及び再利用率が55%。パッケージ廃棄物全体のリサイクル率は2025年までに65%。さらに素材別のパッケージ廃棄物リサイクル目標は、紙と段ボールが75%、ガラスが70%、鉄金属パッケージが70%、アルミニウムが50%、プラスチックが50%、木材が25%。これらには熱回収は含まない。
今回の発表では、2025年目標を達成ペースにあるのは、ドイツ、イタリア、ベルギー、オランダ、ルクセンブルク、オーストリア、チェコ、デンマーク、スロベニア。
一方、パッケージ廃棄物目標のみ達成ペースなのは、フランス、スペイン、ポルトガル、アイルランド、スウェーデン、フィンランド、ラトビア、エストニア。残りの10カ国はパッケージ廃棄物目標と一般廃棄物目標の双方で未達の見込み。
EUでは毎年、1人当たり平均530kgの一般廃棄物が排出されている。廃棄物のリサイクルは進み、埋立処分は減少傾向にある。一般廃棄物の約50%がリサイクルまたは堆肥化されているが、23%が埋立処分されている。パッケージ廃棄物は年々増加傾向にあり、2013年から2020年にかけ、包装廃棄物の発生量はEU全体で15%増加し、約8,000万tに達した。現在、パッケージ廃棄物の約64%がリサイクルされていますが、プラスチックの割合が低く、40%未満の状況。
EUは今回の結果を受け、加盟国に対する勧告を強化するとともに、EUとしての規制強化を検討していく考え。
【参照ページ】Circular economy: Commission recommends actions to boost recycling in 18 Member States at risk of missing waste targets
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