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【中国】上場企業、ESGへの関心高まる。ESG戦略策定も続々。フィデリティ調査

 米投資運用大手フィデリティ・インターナショナルは5月24日、中国のESGに関する動向レポートを発表した。中国の上場企業の間で、ESGへの関心が大きく成熟していることがわかった。

 同レポートは、中国の上場企業の経営陣262人にアンケート調査した結果を分析したもの。ESG戦略をすでに公表している企業が53%、公表はしていないが社内の戦略に統合されている企業が29%、将来にESG戦略を発表するとした企業が18%あり、将来ESG戦略構築の予定がないとの回答はゼロだった。

 ESG戦略策定のプロセスでは、主要なステークホルダーとのエンゲージメントと、マテリアリティ評価がともに66%で最多。ESGコンサルティング会社を活用するとの回答も56%、第三者のESG評価を参考するとの回答も44%あった。開示フレームワークでは、中国のCASS-ESG5.0や証券取引所ガイドラインの活用が52%で、GRIスタンダートやSASBスタンダードの26%を大きく上回った。

【参考】【中国】中国初の企業ESG開示ガイドが誕生。ESG評価フレームワークの規格化もスタート(2022年8月22日)

 関心事項では、気候変動が49%で最多。取締役のジェンダー平等(45%)、汚染マネジメント(44%)、監査委員会の独立性(44%)、取締役の独立性(44%)、社会的対応(43%)、労働権や労働慣行(40%)、サプライチェーン・マネジメント(39%)、製品の安全性(39%)、省資源(31%)の順だった。

 ESG戦略を進める動機では、調査対象企業の47%が「顧客の期待」、44%が「株主の期待」と回答した。一方、「政府の政策」は37%にとどまり、中国でも政策以上に顧客や株主が主要な要因になっていることがわかった。

 今回の調査では、法定義務がないにもかかわらず、ほぼ全ての企業が、報酬委員会と指名委員会を設置していることもわかった。監査委員会、報酬委員会、指名委員会の独立性では大企業がリードしているが、取締役会全体の独立性では平均に遅れているという。

【参照ページ】Fidelity International Survey: ESG increasingly embraced by Chinese corporates

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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