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【国際】低中所得国の携帯電話のインターネット利用男女格差。2030年までに毎年1億人の利用者増必要

 国際的な携帯電話通信業界団体GSMアソシエーション(GSMA)は5月31日、低中所得国(LMICs)における携帯電話のインターネット利用に関する男女格差に関して分析した報告書を発表した。男女格差の解消が進んでおらず、9億人の女性が携帯電話でのインターネットを利用できていない。

 今回の発表は、アフリカ、アジア、ラテンアメリカのLMICsにおける携帯電話の所有率とインターネット利用率を分析したもの。英外務・英連邦・開発省(FCDO)、スウェーデン国際開発協力庁(Sida)の支援を受けて製作された。各地域における男女格差に関する分析を行い、政府、規制当局、携帯電話事業者(MNO)、NGO等のステークホルーダに対してアクションを提言した。

 同報告書では、LMICsの女性の携帯電話のインターネットの利用率は、2017年の44%から2022年には61%に増加したと報告。女性の携帯電話のインターネット利用者は2021年は約7,500万人増加、2022年は約6,000万人増加と年々伸びが鈍化していると報告。LMICsにおける男女格差を解消するために2030年までに8億人、毎年1億人の利用者を増やす必要があることを訴えた。

 女性の利用率は男性よりも19ポイント低く、9億人の女性が利用できていない。携帯電話のインターネットを利用できていない女性の約3分の2は南アジアとサブサハラアフリカに居住している。女性がスマートフォンを所有すると、インターネットの認知度と利用率はほぼ男性と同等になるとされているが、LMICsでは女性のスマートフォン所持率は男性よりも17ポイント低く、約2.5億人少ない。

 GSMAは2016年から、MNOが男女格差を解消するためのアクションを支援するためのイニシアチブ「GSMA Connected Women Commitment」を設立し、LMICsの40以上のMNOと協力し合計6,500万人以上の女性が携帯電話のインターネットを利用できるよう取り組みをしてきた。既にインターネットを活用しているユーザーは、携帯電話によるインターネットを毎日利用し、生活に良い影響を与えると考えており、男女による利用格差はない。

 今後の携帯電話のインターネット利用普及の課題として、携帯電話本体等の金額の高さ、リテラシーとデジタルスキル、安全性とセキュリティへの懸念を挙げた。また、女性のニーズや導入や利用に関して十分な情報収集を行い、より具体的な課題に焦点を当てステークホルダー全体で的を絞った行動を行う必要があると訴えた。

【参照ページ】100 MILLION WOMEN PER YEAR WILL NEED TO ADOPT MOBILE INTERNET TO CLOSE THE GENDER GAP BY 2030, GSMA REPORT REVEALS
【参照ページ】The Mobile Gender Gap Report 2023

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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