欧州委員会と米保健福祉省(HHS)は5月17日、健康分野における欧州と米国のパートナーシップを拡大するためのタスクフォース「EU-US Health Task Force」の発足を発表した。癌、世界の健康に対する脅威、枠組みの強化の3つの柱に焦点を当て協力を行う。
今回の発表では、癌、世界の健康に対する脅威、枠組みの強化の3つの柱を設定し、それぞれ技術ワーキング・グループが設置される。癌領域では、癌の予防、発見、ケアの改善をするために、癌に関する議論の枠組みを確立することが狙い。欧州の癌に関する医療へのアクセスの不平等を解決する「Beating Cancer Plan」、米国の癌による死亡率の半減を目指す「Cancer Moonshot」が協力し、小児・若者の癌及び肺がんに焦点を当てた2つの専門家ワーキンググループを設立した。
世界の健康に対する脅威、枠組みの強化では、鳥インフルエンザ、マールブルグ病、抗菌剤耐性等の過去及び現在の健康上の脅威について確認し、新型コロナウイルス・パンデミック後の健康、社会、経済への影響の理解を深めることの重要性を強調した。欧州保健緊急事態準備・対応局(HERA)とHHSの戦略的準備・対応局(ASPR)の協力体制、安全なサプライチェーン、ワクチン接種プログラムについても議論された。
また、現在世界保健機関(WHO)で協議中のパンデミック協定案と国際保健規則の改正に関する交渉を2024年5月までに成功させることを確認。パンデミックの予防、準備、対応を改善し、公平性を高めるための包括的なコミットメントが必要であることに合意した。ワクチンナショナリズムを解消できるような世界的な医療メカニズムの確立を目指す。加えて、少女、女性のSRHR(性と生殖に関する健康と権利)も促進するとした。
【参考】【国際】コロナ禍でワクチンナショナリズム発生。世界経済フォーラム、最も経済合理的なのは国際協調(2021年1月11日)
【参照ページ】Joint press release on the launch of the EU-US Health Task Force
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