米農務省(USDA)は5月16日、農村部への再生可能エネルギー普及のため110億米ドル(約1.5兆円)の拠出を発表した。1936年に当時のランクリン・D・ルーズベルト大統領が農村電化法に署名して以来、農村電化に対する最大の投資となると強調した。
同政策の財源は、インフレ抑制法。制度は2つに分かれている。まず、再生可能エネルギーシステム、ゼロエミッション、炭素・回収貯留(CCS)システムを導入するために、対象となる農村部の電力協同組合に97億米ドルを提供する「Empowering Rural America(ニューERA)」プログラム。もう一つが、農村部の地域コミュニティの施設での再生可能エネルギーシステム導入に約10億米ドルを提供する「Powering Affordable Clean Energy(PACE)」プログラム。
ニューERAプログラムでは、融資と補助金の2つの制度が用意されている。融資では、金利を2%もしくは米国債金利の低い利率に固定。さらに座礁資産の借換や、特定の地域に対しては、金利をゼロにする。リファイナンスでの活用もできる。補助金は、プロジェクト総費用の最大25%が拠出される。融資と補助金の両方の制度を活用することも可能。申請は7月31日から8月31日まで。
PACEプログラムでは、風力発電、太陽光発電、水力発電、地熱発電、バイオマス発電や、再生可能エネルギーの蓄電プロジェクトに対し、最大35年の融資を提供し、そのうち最大60%の融資返済が免除される。低所得地域や先住民部族コミュニティが、自宅の暖房、事業の運営、自動車、学校、病院等の電力を安価に賄うために活用される。
【参照ページ】Biden-Harris Administration Makes Historic, $11 Billion Investment to Advance Clean Energy Across Rural America Through Investing in America Agenda
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