日本政府は5月16日、強力な磁力を有する複数個の磁石を組み合わせて使用する磁石製娯楽用品(マグネットセット)玩具や、水を吸収することで大きく膨らむ吸水性の玩具の販売を禁止する規制を閣議決定した。経済産業省が所管する「消費生活用製品安全法施行令の一部を改正する政令」を改正した。
今回の規制は、同政令に基づき、磁石製娯楽用品と吸水性合成樹脂製玩具を指定し、技術基準に適合しない製品の販売を規制するもの。
磁石製娯楽用品(マグネットセット)に関しては、2017年から2022年に、子供が複数個の磁石を誤飲し腸壁を挟んで強力な磁石が引き合うことにより開腹手術による摘出が必要となった事故が11件発生。消費者安全調査委員会が2022年3月、「ネオジム磁石製のマグネットセットによる子どもの誤飲事故」を公表し、経済産業相に対し、マグネットセットが子どもの手に渡らないよう法令による規制の検討を行うことと、インターネットモール事業者に協力を求めることについて、意見を出していた。
吸水性合成樹脂製玩具では、2021年に、乳幼児がこれらの製品を誤飲したため腸内で大きく膨らみ開腹手術による摘出が必要となった事故が4件発生していた。
禁止される磁石製娯楽用品の技術基準は、ISO8124-1と同様に、仮に誤飲した場合でも体外に自然排出される水準の磁力を示す磁束指数(最大磁束密度の二乗と極の面積に積)が50kG2・mm2未満となることを求める予定。
禁止される吸水性合成樹脂製玩具の技術基準は、ISO8124-1と同様に、仮に誤飲した場合でも体外に自然排出される水準を示す吸水前の状態から50%を超えて膨潤しないことを求める予定。
【参照ページ】子供の安全のため玩具への新たな規制が導入されます
【画像】経済産業省
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