英ストラスクライド大学とカナダのダルハウジー大学の研究チームは5月、プラスチックをマテリアルリサイクルするための洗浄水が新たなマイクロプラスチック汚染の原因となっているとする論文を発表した。
今回、研究グループは、リサイクル工場でプラスチックを洗浄するために使用された水に含まれるマイクロプラスチックの量を調査した。調査対象の工場では、プラスチックが4回洗浄されていることを特定し、それぞれの水源で、水中にどれだけのプラスチックが残っているのかを蛍光顕微鏡で調べた。結果、リサイクル洗浄水には、5.97 106から1.12 × 108 MP m-3のマイクロプラスチックが含まれていると推定された。
さらに今回の研究では、フィルターを設置し、排水でのマイクロプラスチックの除去を試みた。結果、5μm以上のマイクロプラスチックの大部分は除去に成功。40μm以上のマイクロプラスチックについては高い除去効率を示すこともわかった。一方、5µm未満のマイクロプラスチックは、一般的に除去されず、その後排出され、年間59tから1,184tが排出される可能性があることがわかった。
同論文では、今後の対策の方向性として、微細なマイクロプラスチックを除去するための追加濾過工程を洗浄水管理に取り入れることを推奨した。
【参照ページ】The potential for a plastic recycling facility to release microplastic pollution and possible filtration remediation effectiveness
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