タイヤ製造世界大手米グッドイヤータイヤは5月10日、電気自動車(EV)向け超高性能オールシーズンタイヤ「ElectricDrive GT」で、メタンを熱分解し製造したカーボンブラックを業界で初めて採用したと発表した。米ブルー・グリーン水素スタートアップのモノリス・マテリアルズと協働した。
両社は2021年12月、メタンやバイオメタン由来のカーボンブラックの開発と、タイヤへの使用可能性に関する共同研究でパートナーシップ契約を締結。今回、タイヤ製品として発表した形。
カーボンブラックは、タイヤのコンパウンドに強度を与え、耐引裂性、耐摩耗性を向上させる重要な成分。従来カーボンブラックは、化石由来の燃料から抽出されるものが一般的だった。一方、モノリスは、メタンを水素と炭素に電気分解できる技術を持つ。同過程では燃焼プロセスが不要なため、炭素と酸素が結合せず、二酸化炭素排出量を排出しない。そのため、炭素回収・利用・貯留(CCUS)設備も不要。モノリスは、電力は再生可能エネルギー電力を活用している。
グッドイヤーは今後数年間で、メタン熱分解で製造したカーボンブラックの他製品ラインへの拡大も検討していく予定。さらに両社は、廃棄物由来メタンでのカーボンブラック生産・使用等についても、調査を継続する。
【参照ページ】GOODYEAR ANNOUNCES INDUSTRY’S FIRST TIRE TO USE CARBON BLACK PRODUCED VIA METHANE PYROLYSIS
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