米化学大手イーストマン・ケミカル、米国自動車研究会(USCAR)子会社の米国自動車材料パートナーシップ(USAMP)、米自動車リサイクルPADNOS、自動車内装部品世界大手中国の延鋒(Yanfeng)の4社は4月19日、使用済み自動車からの自動車破砕残渣(ASR)の混合プラスチック廃棄物を用いたリサイクル実証に初めて成功したと発表した。
廃自動車は、80%から90%を占める金属、タイヤ、ガラス等の材料はリサイクル可能。一方、残りの10%から20%を占めるプラスチック等は、これまでリサイクルされず、自動車破砕残渣(ASR)と呼ばれている。ASRは埋立廃棄や廃棄物発電による熱回収で処理されてきた。
今回の実証は、イーストマン・ケミカルが有する炭素再生技術(CRT)の実証の一つとして実施された。PADNOSが提供したASRを、イーストマン・ケミカルの炭素再生技術(CRT)で処理。ASR原料から合成ガスを生成し、ポリエステルやセルロース系熱可塑性樹脂を生産する実証に成功した。
生産工程で得た樹脂は、さらに加工し、延鋒に供給。延鋒が実証用に自動車部品として成形し、フォード、GM、ステランティス等のOEM要件を確認する試験にも合格した。これにより、クローズド・ループ・リサイクルが構築できた。
実証プロジェクトに参加した米国自動車研究会(USCAR)は、フォード、GM、ステランティスの3社合弁で1992年に設立した有限責任事業組合で、3社合同の自動車技術研究を行っている。1993年に量産研究のため米国自動車材料パートナーシップ(USAMP)が創設された。
【参照ページ】Eastman and partners announce success with automotive market recycling study
【画像】Eastman
Sustainable Japanの特長
Sustainable Japanは、サステナビリティ・ESGに関する
様々な情報収集を効率化できる専門メディアです。
- 時価総額上位100社の96%が登録済
- 業界第一人者が編集長
- 7記事/日程度追加、合計11,000以上の記事を読める
- 重要ニュースをウェビナーで分かりやすく解説※1
さらに詳しく ログインする※1:重要ニュース解説ウェビナー「SJダイジェスト」。詳細はこちら