国際漁業NGOの海洋管理協議会(MSC)は4月12日、持続可能な漁業を世界中で拡大するため、今後10年間で1億米ドル(約130億円)を動員する目標を発表した。
今回の発表は、2018年に設立された「オーシャン・スチュワードシップ・ファンド」でのファンド規模に関する目標。同ファンドは、MSC認証ラベル付き水産物のロイヤリティ5%と第三者からの寄付金が原資。現状では1,000万米ドル規模。2022年以降、財団等からの寄付が増加しており、今回規模10倍という大きな目標を掲げた。
同ファンドの資金は、新たな研究や実証に対して資金を提供し、持続可能な漁業を開発していく。鳥の混獲を防止する南アフリカの漁業や、エイを保護する新技術を実証する地中海の漁師を例として挙げた。特に、小規模漁業や新興国の漁業を支援する。
他にも、気候変動が天然漁に及ぼすリスクを評価し、将来的な適応を支援するプロジェクトも資金を獲得している。同研究では、MSCプログラムに参加している500以上の漁業を分析し、気候変動の予測影響を活用。持続可能な漁業管理のためのMSCベンチマークの達成が困難になる分野を特定している。ウニの生息数や生態系への影響をモニタリングするためのプロトコルも開発されている。
【参照ページ】US$100 million goal to scale up sustainable fishing
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