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【日本】内閣府、知財・無形資産ガバナンスガイドラインVer2.0発行。企業の開示と投資家の期待に乖離

 内閣府は3月27日、「知財・無形資産の投資・活用戦略の開示及びガバナンスに関するガイドライン(知財・無形資産ガバナンスガイドライン)」のVer. 2.0を発行した。2022年1月の初版公表から、早くも改訂となった。

 同ガイドラインは、内閣府知的財産戦略推進事務局と経済産業省経済産業政策局産業資金課が合同開催している「知財投資・活用戦略の有効な開示及びガバナンスに関する検討会」で策定されたもの。知財・無形資産への投資を増やすことで、日本企業のROAを高めようとしている。

 今回のガイドラインでは、株式市場で2022年に「日本離れ」が発生したことが強く意識されている。海外投資家の売り越しは2兆円を超えた。また、MCSI World指数から、除外される企業数が過去数年多く、2020年11月に11社、2021年5月に29社、2021年11月に15社、2022年5月に22社が除外。その間に新規採用は合計7社しかなく、採用銘柄が大幅に減少してきている。

 今回の改訂では、まず、企業の開示と投資家の開示期待に大きなギャップがあることを指摘。企業は、現状の優れた知財・無形資産を開示しがちだが、投資家が求めている開示は、中・長期的に企業価値に結びつくと企業が想定している知財・無形資産の状況と、いつ・どの程度の財務インパクトをもたらすかという未来視点の開示と説明した。さらに、企業の開示では、資源(研究開発等)、ビジネスモデル(事業)、提供価値(顧客視点)をバラバラに説明しがちだが、投資家は、それらを因果関係で説明することを求めているとした。

 イノベーションの促進では、スタートアップ等の外部プレイヤーに自社の知財・無形資産や人的資本を提供することや、カーブアウトやスピンアウト等で知財・人材を切り離すことが必要と強調。「スタートアップ起点の価値創造」型の連携モデルを提唱した。

 さらに今回の改訂では、投資家が企業に対し、知財・無形資産の面でもエンゲージメントを強化すべきと明記した。

【参照ページ】知財・無形資産の投資・活用戦略の開示及びガバナンスに関するガイドライン(略称:知財・無形資産ガバナンスガイドライン)Ver. 2.0の策定

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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