独食品関連設備大手GEAグループは3月20日、膜濾過装置の洗浄時の水と電力消費量を最大50%削減するソフトウェア「Smart Filtration CIP」と「Smart Filtration Flush」を、食品メーカーや乳製品加工向けにリリースすると発表した。
膜濾過装置は、熱応力をかけずに物質を分離・濃縮する装置。主に食品メーカーや乳製品加工で使用される。同装置の洗浄にはこれまで、異なる化学洗浄剤をポンプで装置全体に一定時間循環させてから水で洗い流すという工程を3回から4回くりかえる必要があり、電力と水消費量に課題があった。
Smart Filtration CIPは、CIP(定置洗浄)工程に自動介入し、ポンプの脈動的な運転を可能にするソフトウェア。従来ポンプでは、装置の内面に高いせん断応力を与えるため、CIP工程全体を通してフルパワーに近い連続運転を採用していた。今回のソフトウェアでは、脈動運転させることで、CIP工程の有効性を維持しつつ、電力消費量50%削減を実現した。
Smart Filtration Flushは、センサー技術を活用し、洗浄工程中の水の透過水質をリアルタイムに測定。十分な衛生水準に達した時点でソフトウェアが洗浄工程を停止し、洗浄剤を排出するため、淡水使用量を50%削減できる他、廃水量も削減できる。同ソリューションは、特許出願中。
同社は今回、様々な膜ろ過装置で同ソフトウェアのテストを実施。時間、温度、薬品濃度が一定であれば、同程度の衛生水準での洗浄が可能であることを証明した。
【参照ページ】GEA HALVES WATER AND POWER CONSUMPTION FOR CIP IN MEMBRANE FILTRATION IN THE FOOD INDUSTRY
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