米ジョー・バイデン大統領は3月21日、ネバダ州のアビ・クワ・アメ国定公園とテキサス州のキャスナー・レンジ国定公園の2つの国定公園を新たに設立したと発表。また、2030年までに米国の領海及び排他的経済水域(EEZ)の30%を海洋保護区化する目標を達成するため、商務長官に対し、米国領となっているハワイ南西部の太平洋離島の保護区拡大を検討するよう指示した。
新設されたネバダ州のアビ・クワ・アメ国定公園とテキサス州のキャスナー山脈国定公園は、合計の面積が514,000エーカー。アビ・クワ・アメ国定公園は、先住民族の居住区であり、米国のアウトドアレクリエーション経済を発展させながら、部族社会を保護する。キャスナー・レンジ国定公園は、もともとキャスナー射撃場として、アメリカ陸軍の訓練・試験場として使用されていたが、1966年に閉鎖。今回、同州都市エルパソの郊外アウトドアとして国定公園に指定。特に、米国の退役軍人や軍人の福利厚生を図る。
海洋保護区に関しては、商務長官に対し、今後30年日以内に保護区指定を開始するよう指示する大統領令に署名。ハワイ南西部の太平洋離島周辺を全面海洋保護区化する考え。実現すると海洋保護区が200万km2拡大する。保護区化に伴い、米国海洋大気庁(NOAA)は、同地域の科学的、文化的、先祖伝来のつながりをさらに調査し、それに応じて管理を調整していく考え。また、先住民族に敬意を表し、既存の太平洋離島国定公園の名称変更も検討する。
さらに、大統領府(ホワイトハウス)の環境品質評議会と科学技術政策室が共同議長を務める海洋政策委員会は、持続可能なブルーエコノミーの確保を掲げる「米国海洋気候アクションプラン」も発表。環境品質評議会は別途、陸上、海洋、淡水の生息地間のコネクティビティの重要性を強調し、州、先住民、地方自治体、私有地所有者との管理および所有権の境界を越えた協力を奨励する連符政府機関向けのガイダンスも発表した。
軍事施設の緑化も進める。内務省と国防総省は、土地・水資源保全基金(LWCF)と、国防総省の即応・環境保護統合プログラム(REPI)からのマッチング基金を組み合わせ、8000万米ドルを動員。軍事施設周辺の緑地を保全し、米国人が野外レクリエーションを楽しめるようにするために提携していく。
【参照ページ】FACT SHEET: Biden-Harris Administration Takes New Action to Conserve and Restore America’s Lands and Waters
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