インデックス開発世界大手米MSCIは2月1日、ESG株式インデックス「MSCI ESG Screened Indexes」シリーズのメソドロジーを改定。コントラバーシー(論争)関連の銘柄を毎月レビューしインデックスから除外する運用方針に切り替えた。
今回の改定では、MSCI ESGコントラバーシー・スコアが最も悪い「0」となり赤フラグがついた場合、もしくは国連グローバル・コンパクト(UNGC)違反と認定された場合には、インデックス削除対象となる。前月末にいずれかに該当していた場合、翌月1日からインデックスから除外される。実際に3月1日から同運用が行われた模様。
またそれ以外の除外基準に関しては、四半期ごとのインデックスから除外される。今回の改定では、除外基準が強化され、土地利用・生物多様性関連もしくはサプライチェーン・マネジメントでの環境関連のESGコントラ−バーシー・スコアが1となった場合も除外とされる。北極圏での石油・ガス採掘やパーム油から収益が全体の5%以上の銘柄も除外される。また、原単位のカーボンフットプリントが親インデックス比で30%以上削減することも目標として設定された。
今回の改定に関し、MSCIは、運用会社から迅速な反映を求める声が上がっていたことや、EUのサステナブルファイナンス開示規則(SFDR)、第2次金融商品市場指令(MiFID II)のサステナビリティに関する優先事項等を考慮したとコメントしている。但し、頻繁に銘柄組入を変更することは、リバランスの頻度が増加し、トラッキングエラーも生じやすくなることをデメリットして説明した。
今回の改定に伴い、米ブラックロックも、同インデックスにベンチマークする上場投資信託(ETF)シリーズのメソドロジーを改訂している。さらに、アセットオーナーからの要請で、投資助言ファンドに関しても、同様にコントラバーシーを迅速に運用銘柄に反映させる試みも進めていることも報じられている。
【参照ページ】MSCI ESG Screened Indexes Methodology
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