持続可能な発展を目指すグローバル企業団体WBCSD(持続可能な開発のための世界経済人会議)は3月7日、CFO向けに社会分野のパフォーマンスを改善するための報告書を発表した。
今回の発表は、世界的に報告や開示基準が発展する中で企業の社会的パフォーマンスを定義し、現在の課題と機会を概説したもの。国連ビジネスと人権に関する指導原則(UNGP)に関する分析を行う米ソーシャルNGOのShiftが作成に協力した。
ESGの「S」の定義としては、国連ビジネスと人権に関する指導原則(UNGP)と経済協力開発機構(OECD)の多国籍企業行動指針の2つを国際規範として提示。対象としては、自社の従業員、サプライチェーンの従業員、事業を通じて影響を与える地域・コミュニティ、最終消費者の4つを指すとした。Sの分野のコストとリスクに対する認識が高まり、企業内での優先度は高まっており、またシステミックリスクになるとの考えられるようになってきたと指摘した。
同ガイダンスでは、S分野のマネジメントとして、6つのポイントを提示した。
- 取締役会と経営陣が事業慣行と社内文化にコミット
- リスクの特定と評価の「質」に着目
- アクションが行動変容につながっているかチェック
- 堅固で信頼性の高いゴールとKPIを設定
- 職場の状況を評価する際、不平等関連指標を重視
- 実際の声のデータの収集を重視
同ガイドでは、CFOに対し、上記6つを実行するために、投資家、スタンダード策定機関、データプロバイダーと協働することを推奨した。CFOが自社の社会的パフォーマンスを理解するためのセルフチェック項目も提供した。
【参照ページ】Advancing the S in ESG: A primer for CFOs
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