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【アメリカ】米国プラスチック協定2021年報告書、4つの2025年目標に対し課題多し

 米環境NGOのRecycling Partnershipと国際環境NGO世界自然保護基金(WWF)が運営を主導する米国イニシアチブ「U.S. Plastics Pact(米国プラスチック協定)」は3月1日、2021年の年次報告書を発表した。4種類の2025年目標に対する進捗を報告した。

 同イニシアチブは、サーキュラーエコノミー推進の英エレン・マッカーサー財団が運営するイニシアチブ「Plastics Pact」の地域プログラムとして2020年8月に62の企業が加盟し発足。現在の加盟企業数は117。2021年6月にはプラスチックのサーキュラーエコノミー化に向けた4つの2025年目標を発表。さらに2022年1月には問題かつ不要と定義されるプラスチック製品リスト11品目を発表していた。

 2021年6月に設定していた目標は、

  • 2021年までに問題または不要と定義される容器・包装のリストを作成し、2025年までに全廃
  • 2025年までにプラスチック容器・包装を100%再利用可能、リサイクル可能、または堆肥化可能に転換
  • 2025年までにプラスチック容器・包装の50%を効果的にリサイクルまたは堆肥化
  • 2025年までにプラスチック容器・包装での再生素材またはバイオ素材含有量を30%以上。バイオ素材は責任ある調達を徹底

【参考】【アメリカ】米国プラスチック協定、サーキュラーエコノミー2025年目標設定。主要企業加盟(2021年6月16日)
【参考】【アメリカ】米国プラスチック協定、問題の在るプラスチック製品リスト発表。全11品目(2022年2月15日)

 今回発表した報告書は、加盟企業のプラスチック包装・容器の使用や目標達成に関するデータをまとめたもので、2021年に続き2回目の発表となった。同イニシアチブの加盟企業により5.900万tのプラスチック包装・容器が生産された。これは米国で流通しているプラスチック包装・容器の全重量の37%に当たる。生産量が多い上位3つの製品の種類は、PETボトル、高密度ポリエチレン(HDPE)ボトル、大型の多素材軟包装だった。

 4つの2025年目標に対する進捗では、まず、1つ目の目標に対し、加盟企業が生産したプラスチック容器・包装のうち86%は、同イニシアチブが「問題または不要」と定義したものを含んでおらず、全廃に近づいていることがわかった。一方、2つ目の目標では、加盟企業が生産したプラスチック包装・容器のうち、再利用可能、リサイクル可能、堆肥化可能なものは目標の100%に対し36%であり、同イニシアチブが定めたガイドラインに準拠しているのは2%だった。

 また、3つ目の目標のアメリカ国内のリサイクル率は目標50%に対し13.3%と低く、まだリサイクルが進んでいないことを課題として挙げた。最後の目標は、加盟企業が生産するプラスチック包装・容器のうち再生素材またはバイオ素材を含む割合は目標30%に対し8%だった。

【参照ページ】U.S. Plastics Pact Leads with Never-Before-Seen Data on Plastics and a Measurable Pathway to Circular Economy with Delivery of “2021 Annual Report”

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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