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【イギリス・シンガポール】両政府、グリーンエコノミー枠組み締結。輸送、エネルギー、金融

 英国政府は3月1日、シンガポール政府との間で、二国間の「グリーンエコノミー枠組み」を確立するための覚書を締結した。英国政府は他の国とも同様の覚書締結を進めているが、シンガポールが第1号となった。

 グリーンエコノミー枠組みは、英国・シンガポール自由貿易協定(FTA)とデジタル経済協定に基づき、カーボンニュートラルとエネルギー安全保障を同時に強化し、新たな投資、雇用創出、輸出機会を通じてグリーン成長を促進することを謳っている。

 柱は全部で3つ。まず、具体的には、グリーン輸送。 グリーン及びデジタル輸送回廊を含む海上輸送のカーボンニュートラル化措置、持続可能な航空燃料(SAF)、航空交通管理の改善、カーボンクレジット、グリーン・エアポート・イニシアチブ(GAI)を含む航空輸送のカーボンニュートラル化対策。

 2つ目は、エネルギー。具体的には、低炭素水素技術の推進と水素経済の成長を支援するための認証、基準、広範な規制の策定。そして、炭素回収・利用・貯蔵(CCUS)の政策・規制・技術的側面、ベストプラクティスの共有、更なる議論と協力のための相互利益分野の特定。さらに、系統連系、国境を越えた電力取引、及びエネルギー貯蔵システムやスマートグリッド技術等、システムのレジリエンスと柔軟性を向上させるためのソリューションに関する政策、規制、技術的側面。

 3つ目は、カーボン市場とサステナブルファイナンス。透明性が高く、国際的に接続されたカーボン市場を通じ、気候変動対策で二国間及び多国間のイニシアチブで協力し合う。また、シンガポール通貨監督庁(MAS)と英財務省が共同議長を務める年次の英シンガポール金融対話の下で、サステナブルファイナンスに関する協力も進める。

 実行を担う主な機関は、英国の外務・英連邦・開発省(FCDO)、エネルギー安全保障・ネットゼロ省(DESNZ)、運輸省(DfT)、ビジネス・通商省(DBT)と、シンガポールの貿易産業省、国家気候変動事務局、運輸省、シンガポール民間航空局、シンガポール海事港湾局、陸上交通局、エンタープライズ・シンガポール、シンガポール通貨監督庁。

 3つの柱以外にも、産官学での協力をさらに進めるため、情報交換、技術的規制に関する対話、規格開発に関する協力及び国際的に認知された規格の採用、グリーン経済に関連する適合性評価手続の相互承認、ビジネス及び共同イノベーションのための企業マッチング、中小企業のグリーン能力開発,学術及び研究パートナーシップ、パイロットプロジェクト、アウトリーチ及びプロモーション等の活動(ただしこれらに限定しない)等を展開。毎年、作業計画をまとめていく。

 同覚書では、実施を監督するためのガバナンス機関として、運営委員会も設置する。共同議長は、シンガポール通商産業省の欧州局長と、在シンガポール英国高等弁務官。年1回会合を開催し、作業計画を決定する。配下にワーキンググループも設置し、作業計画の策定及び実施に責任を負う。

【参照ページ】UK and Singapore Ink New Green Economy Framework, Bolstering Energy and Climate Collaboration

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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