Skip navigation
サステナビリティ・
ESG金融のニュース
時価総額上位100社の96%が
Sustainable Japanに登録している。その理由は?

【国際】カーボンニュートラル・ウォッシュに注意。NGOが世界大手24社を勝手格付。CCRM2023

 環境NGOのNewClimate InstituteとCarbon Market Watch(CMW)は2月13日、グローバル大手24社の気候変動マネジメントを分析した評価レポート「企業の気候変動責任モニター(CCRM)」の2023年版を発表。最高位の評価を得た企業はゼロだったが、唯一マースクが昨年に続き上から2番目の格付だった。

 同レポートの発行は、今年で2回目。気候変動マネジメントの情報開示に関する「透明性」と、目標やアクションの質を示す「インテグリティ」の双方で評価し、5段階で格付している。対象企業は、アホールド・デレーズ、アマゾン、アメリカン航空、アップル、アルセロール・ミタル、カルフール、ドイツポストDHL、ファーストリテイリング、フォックスコン(鴻海科技集団)、グーグル、H&M、ホルシム、インディテックス、JBS、マースク、メルセデス・ベンツ、マイクロソフト、ネスレ、ペプシコ、サムスン電子、ステランティス、ティッセンクルップ、フォルクスワーゲン、ウォルマートの24社。

 今回対象となった24社は、ファーストリテイリング以外は、2030年から2050年の間にカーボンニュートラルを達成する目標を掲げている。しかし同調査では、カーボンニュートラル宣言だけでは不十分で、実際の削減アクションが必要と考えており、企業を評価している。

 結果は、透明性とインテグリティの双方で満点を意味する「高いインテグリティ」の企業はゼロ。マースクは満点でないものの双方で高いスコアを獲得し、上から2番目の「相当のインテグリティ」に位置づけられた。3つ目の「ややインテグリティ」は、アップル、アルセロール・ミタル、グーグル、H&M、ホルシム、マイクロソフト、ステランティス、ティッセンクルップだった。

 一方、4番目の「低いインテグリティ」は、アホールド・デレーズ、アマゾン、ドイツポストDHL、ファーストリテイリング、フォックスコン、インディテックス、メルセデス・ベンツ、ネスレ、ペプシコ、フォルクスワーゲン、ウォルマート。最も低い「非常に低いインテグリティ」は、アメリカン航空、カルフール、JBS、サムスン電子だった。

 同レポートには各社の個別評価も記載されている。総評では、スコープ1、2、3の過去推移の開示や2030年の短期削減目標を開示している企業が多かったが、短期目標の質、2030年以降の長期目標の設置と質では、全般的にスコアが低かった。また大胆な削減が可能なソリューションの追求についての開示は多かったが、インテグリティはスコアが低かった。再生可能エネルギーの中でも質を重視するアクションを掲げているかについても評価が低かった。さらに、カーボンクレジットの項目では、開示もインテグリティも低かった。

 今回両NGOは、EUがグリーンウォッシュ規制を強化するため、消費者保護法の改正を進めていると言及。その中で、「カーボンニュートラル」ウォッシュまでを規制対象とすべきと提言した。

【参照ページ】Not zero: New report exposes greenwashing in climate plans of top global corporations
【参照ページ】CORPORATE CLIMATE RESPONSIBILITY MONITOR 2023

author image

株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

この記事のタグ

Sustainable Japanの特長

Sustainable Japanは、サステナビリティ・ESGに関する
様々な情報収集を効率化できる専門メディアです。

  • 時価総額上位100社の96%が登録済
  • 業界第一人者が編集長
  • 7記事/日程度追加、合計11,000以上の記事を読める
  • 重要ニュースをウェビナーで分かりやすく解説※1
さらに詳しく ログインする

※1:重要ニュース解説ウェビナー「SJダイジェスト」。詳細はこちら

"【ランキング】2019年 ダボス会議「Global 100 Index: 世界で最も持続可能な企業100社」"を、お気に入りから削除しました。