持続可能な発展を目指すグローバル企業団体WBCSD(持続可能な開発のための世界経済人会議)は1月31日、不動産建設での二酸化炭素排出量を2030年までに半減するための分析結果をまとめた報告書を発表した。
WBCSDは2020年7月、不動産のライフサイクル全体での二酸化炭素排出量を測定するフレームワーク「Building System Carbon Framework」を発表。建設の資材生産、建設、利用、解体の4つのプロセスに対し、建築物の構成要素を「基礎」「スキン(窓、外壁、屋根等)」「内装」「もの(家具、外観)」「サービス(電気、配管等)」の5層に分類。層ごとに二酸化炭素排出量を計算する手法を提案した。
(出所)WBCSD
【参考】【国際】WBCSD、不動産のライフサイクル脱炭素フレームワークの展開で米業界団体と提携(2021年4月5日)
さらに、2021年7月には、同フレームワークを活用した、6つの建設事例での算出結果を発表。資材生産及び建設での二酸化炭素排出量の大まかな内訳は、「基礎」が50%、「スキン(窓、外壁、屋根等)」が15%、「内装」が10%、「もの」が5%、「サービス」が20%ということが明らかとなった。また、ライフサイクル全体では、資材生産と建設が30%、不動産利用中の水とエネルギー消費での排出量が50%、修繕・解体が20%の割合だった。
今回の報告書は、2021年7月の報告書の続編で、資材生産と建設での排出量を2030年までに50%削減するための手法を示したもの。意思決定要素と二酸化炭素排出量の関係性について分析し、影響が大きい要素を可視化した。また、「基礎」「スキン(窓、屋根等)」「内装」「サービス(電気、配管等」「もの(家具、外観)」の5層毎に二酸化炭素排出量を削減するために必要な観点を提案した。
(出所)WBCSD
【参照ページ】Net-zero buildings: Halving construction emissions today
【参照ページ】Net-zero buildings: Where do we stand?
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